【自由律俳句】毎日投稿まとめ《前半》(11/14~12/7分)
マフィンのチョコよ溶けてくれるな
店主の知り合いが来てコーヒーごと冷める
「天ざるそば一九六〇ー」だけあまりに達筆
洗ってしゃきっと見えパジャマ
客席前方で揺れる頭の各々に平日
刷ればまだありますという笑顔を見せる
晩御飯はぶり大根だったのに胃薬を飲んだ
ダウンジャケットに飛び込む銀杏の香り
セカストで嗅ぐ柔軟剤とっても他人
暗闇から現れたラッピング車は一層暗い
人数より一つ少ない唐揚げが冷めていく
比較的あたたかい日の寒い空間や瞬間
芸能プロダクションの看板の子役笑い過ぎ
タピオカ飲むおばさんのもたれた柱は太い
それだけ拭いてくれたら安心、超えて怖い
遅れてごめんに早く来ちゃったと返すは年の功
会話におけるパンの耳みたいな時間だった
すご、と言われて返す言葉も出ぬ兄貴
脱いでから詰め替えればよかった
洗剤が残っていた感じの痺れだ
ご予約は、と聞かれるのを待っている
自撮りではなく無音で撮るためだった
完了しました。の後のOK無視してタブ閉じる
冬のアイスを十七歳の温かい手のひらが溶かす
しわしわの腕にしがみつくアップル・ウォッチ
バインミーを食べたことのある人が過半数
手ぶらの背広姿には指先までの軽さ
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