はじめの一歩
若年性認知症の旦那の成年後見人である弁護士先生と司法書士先生と娘とわたしとでの面談を行った。財産管理を裁判所から命じられた弁護士先生への通帳、ハンコ、証書関係の引き渡し。とりあえず時間が限られているのでわたしの言い分や疑問点などを書いた文書を渡し、自分の意向を伝えることにした。
弁護士先生とは初対面。電話での印象では年配の方で悪い人ではないのだけれど少しつっけんどんな感じがしていた。実際に会ったら挨拶の時わたしの目を見てくれないのが気になったが、今のデジタルの時代に書類にたくさんの付箋をつけてこの案件について勉強して望んでいるように見えた。
司法書士の先生はノートパソコンひとつでスマートな仕事ぶりに対し、弁護士先生は昔ながらのやり方で仕事をしている感じだった。双極性障害で発達障害の娘も紹介し、娘の印象では愛想はないが、威圧感がなく、まじめな人だと思ったとのこと。
娘いわく愛想があっても仕事ができない人もいるし、娘に笑顔で対応されたりするとかえって娘の精神的負担になるので、この対応はちょうどよかったのだそうだ。
娘は一度苦手だと思ってしまうと悪い印象がついてそれがあらぬ妄想へと発展してしまう。その点を一番危惧していたがなんとかなりそうだ。
旦那の母が亡くなったことによる遺産分割協議にもわたしは無関係でいいらしい。そして今までいろんなところにバラバラに貯金していた旦那の財産は弁護士先生が成年後見人として口座を作りいっかつにし、管理するとのこと。
保険などの契約関係なども弁護士先生の一存に任されているので、娘の保険だけは解約しないでほしいと口をすっぱくしてお願いした。財産がある場合は基本的には保険は解約したりしないらしい。
来年早々にも第一回目の家庭裁判所への報告を控えていて弁護士先生にすべての事案をいっかつでお願いできることはむしろわたしたち親子にとってよいことではないかと思えてきた。
あとは頼まれたことを淡々とやる。とりあえず第一関門は突破した。遺産分割協議の件で弁護士先生が司法書士先生と話をしていたが、法的相続分を要求しますとハッキリと話していたので、兄弟間での調整が難しくなりそうだ。本家を継いだ弟と弟に依頼されて遺産分割協議のいっさいを任されている司法書士の立場が厳しいものになるかもしれない。
でもわたしには関係のないハナシだ。わたしはとにかく娘と二人平和な暮らしができればそれでよいのだから。
娘は第一印象でこの人はどんな人なのかが直感でわかるらしい。娘が大丈夫だというのだから大丈夫なんだろう。変な苦手意識など持たずに弁護士先生とも接していければ。
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