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20cm差の目線にときめく胸

今日はこの記事の続き。
すぐ記事を書きたくなるかも、と思ったけれどあっという間に時間が経ってしまった。

3月上旬の土曜日に「水族館行く?」と誘われて、水族館が大好きな私はまんまとのっかった。1年ぶりの水族館にわくわくが止まらなかった。

1時間悩んで決めた水族館は「しながわ水族館」
理由はアザラシの赤ちゃんが生まれたてで見たかったからだ。(本当は八景島にも新江ノ水にもすみだにもかさりんにも行きたかった。)

久しぶりに服装が決まらなくてあたふたした。
なんとか65点くらいの服装になり、駅まで走った。
慌てながらも「自分で思っている以上に私は彼のこと好きなのでは?」と驚いた。

駅で待ち合わせする。10分前に着く。
同じ時刻に到着する電車だったみたいだけれど、お手洗いに行きたかったので少し私が遅れるかたちになった。

改札を出てすぐのところで待っていてくれる彼。
私服を見るのは初めてで「壊滅的に好みじゃなかったらどうしよう」と少し心配していたんだけれど、びっくりするくらいに好みでびっくりした。

合流後に、何も言わずスマートに手を繋がれる。9個も上の人とデートするのは初めてだから大人な余裕を感じてしまう。

まずは大井町駅のアトレでお昼ご飯を食べる。
オムライスとハンバーグのプレート。彼も同じメニューを頼んだ。

私はコーラが大好きなのだけれど、コカ・コーラ以外は許せないタイプなので「コーラ」だけの記載だとかなり警戒してしまう。
そんなことを話していると、注文の際に店員さんにしっかり確認してくれた。(無事コカ・コーラだった!)

お酒なしの食事は初めてだったから、少しばかり緊張。
料理が来るまでも楽しくて「自分で思っている以上に私は彼のこと好きなのでは?」と思った。
私の話をいつでもニコニコしながら聞いてくれる。すごい。

送迎バスの時間まで少し時間があったので、駅前の電気屋さんをプラプラする。彼はテレビを買い替えたいそうだ。サイズを聞くと私の家の5倍くらい大きかった、お部屋も広いらしい。

あっという間に時間になり、大急ぎでバス停に向かう。
土曜日なので少し混んでいた。

いつも奢ってもらってばかりなので、水族館では「私が払うよ?」と財布を取りだした。だけど「俺といるときはほんとにお金出さなくていいよ!」なんて世の女性が言われたいランキング上位5位に入りそうな一言を浴びて面食らってしまった。(結局出していただいた。)

館内は混んでいたのでゆっくり見ては回れなかったけれど、私が魚を見るペースにあわせてくれたり、イルカショーを待ったり、長蛇の列だったアザラシの赤ちゃん観覧場所も待ってくれたりと、個人的にはめちゃくちゃに快適だった。

アザラシの赤ちゃんは寝ていてお顔が見れなかったのだけれど、ほんの少しだけこちらを向いてくれた。その際に周りから「ワァ・・・!」と歓声が漏れたのだけれど(私も漏れた)それを見て「もうヒーローじゃん」と驚いていたのが可愛かった。

* * *

苦手な人は申し訳ないのだけれど、私は水族館に行くと魚が食べたくなるタイプだ。彼にそれを伝えたところ「わかる!」と同意を得たので海鮮居酒屋に行き、お刺身をいただいた。(感謝)

彼がお手洗いに行っている間にTwitterを見ると、水族館でフォロワーとすれ違っていたらしい。(2回くらいしか会ったことがないので私は気が付かなかった。)それを彼に話すと「冴えない中年おじさんといたねって言われてない?大丈夫?」と少し心配そうにしていた。可愛い。

お腹も満たされて次はどうするかの話になったとき『帰る?一緒にいる?どっちでもいいよ?』と聞かれた。私の意見を聞いてくれたことは重々分かっていたけれど「どっちでもいいの?」と意地悪をしたら素直に「一緒にいたい」と答えてくれた。可愛い。

* * *

コンビニでお菓子とお酒を買って、彼は焼きそばも買って、ホテルに着く。
まだ時間が早かったからおもむろに映画一覧を見始める彼。

「はちみつにはもう飽きた――。」という煽りに爆笑してB級感満載のプーさんのホラー映画を見始めた。(のちのち調べるとプーさんの著作権が切れてすぐ作られたので突貫工事だったのだろうと言われていた)
私はB級映画を人と見てゲラゲラ笑うのが大好きなのだが、元カレと一緒に見たときは「低クオリティすぎてつまらなかった・・・時間返してほしいくらい・・・」とガン萎えしていたのでしゅんとしていた。

だけど、彼とはお酒を飲みながら場面場面でゲラゲラ笑って最高だった。

ただ、映画を見ている最中に彼のスマホに着信があり『元カノだ・・・?!』と慌てる彼。
(なんとまぁ)と思いながら「出なくていいの?」と聞くと『いいよ!別れてから連絡とってないし!』と言っていたので私も気にしないように努めた。

* * *

記憶がはっきりしている中で抱かれるのは初めてで少し緊張した。
前戯が丁寧で嫌がることもしない。こちらが攻めている時も穏やか余裕があってなんだかずるいなと感じた。(のちのち赤ちゃんプレイが好きそうな気配を感じ取るので、この日は頑張ってくれていたのかもしれない。)

抱かれている最中に『好き?』と彼が聞く。
「うん、好き。」と答える。

『付き合う?』
「うん」

こうして私たちは彼氏彼女になった。

『彼女だ。』と嬉しそうにはにかむ彼。
なんだかんだ可愛いと思うことが増えていたから私も着実に惹かれているのだろう。

* * *

1回目に抱かれた次の朝、首がすごく痛くてなんでだ?と思っていたんだけれど、彼は腕枕が好きらしい。
私は首が痛いので基本的には腕枕を断っているのだけど、彼の腕枕は初めて寝心地がいいと思った。(ずっとしているとさすがに疲れるから初回はずっとしてくれていたんだろうと思う)

好きな人の腕枕で微睡むことが幸せなことだと初めて気が付いた。だけど本格的に寝るぞの空気になったとき、離れてしまうのが少しだけ寂しいので難しいね。

私は基本的に人が隣で寝ていると眠りが浅くなる。彼も同じタイプのようだ。寝返りをうった彼の手が私の太ももに触れた。(私はバスローブが異常にはだけてしまう、なぜ?)
指先が何度かぴくっとしていて「撫でたいのかもしれない」と思いつつ、起きてしまうと眠れなくなると思った私はふわふわの意識の中を楽しんでいた。結局彼は私を起こすと悪いと思ったのか、彼自身もう少し眠かったのか分からないけれどそれ以上することはなかった。

* * *

次の日の朝、戦隊ものの新シリーズが初回だったので一緒に見ようと言っていたのにマナーモードにしていて目覚ましが鳴らず、寝坊してふたりで笑った。

帰り支度を済ませてコートをとろうとする。
身長差が20cmある彼に通せんぼされて、その差にきゅんとしてしまった。

こんな感じで、私は無職にも関わらず恋人ができた。驚きだ。
まだまだ付き合い始めて2週間半だけど、なるべく長く続けばいいなと思う。元カレの時は「どこかで別れなきゃ」と考えていたけれど、そのことが意外とストレスだったらしい。これは今の彼氏と付き合って気が付いた。
何も考えず未来の提案ができるだけですごく気が楽だし、心からわくわくする。

貴方の隣でこれからも笑っていられますように。

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