見出し画像

今日会いに行きたい!気になる土偶#006釈迦堂遺跡博物館

何ともカワイイ土偶です。
家の近所の公園で、
飛んだり跳ねたり、時には泣いたり、
いつも元気いっぱいの小さな怪獣くんたちに似ています。

大きなつり目、ぽっかりと開けた口、
頬に入れられたタトゥーの様な文様は、
関東から中部高地地方でよく見られる顔の表現です。
首から下は失われてしまっています。

土偶には様々な姿形がありますが、
その造形は、作り手の好みや創造性だけで作られているものではないのです。

その時代の、その地域ごとに、
いくつかの決まり事があって
その形式にのっとって作られています。

下の土偶は、見出し画像の土偶と同じく、
その決まり事に習って
目、口、文様を施していますが、
そこは手作り、全て一点モノ!
いつの間にか個性あふれる土偶になっています。

あら、ちょっと年上のお姉さん土偶のように見えます。
同じ作りでも、こんなにも印象が変わります。
写真は全て釈迦堂遺跡博物館蔵
こちらは目の表現を線で表していますが、
基本的な決まりごとに忠実に作っているようです。

二つとして同じ顔が無いところも、
土偶の魅力の一つですね。

一生懸命に真似して作ったけれど
〝なぜか微妙に違ってしまう〟
それとも、
〝どこかにオリジナリティーを出したい〟
という人間の欲求の表われでしょうか。

そして、この土偶たちを大きく印象付けているのは、目ではないでしょうか。
大きさ、形、目と目の間の距離、
これらの微妙な違いが、
全体的な雰囲気を決めてしまっているように思えます。

これはちょうどメイクアップと同じかもしれませんね。
ほんのちょっとアイラインの入れ方を変えたり、
マスカラを濃く塗ったり、薄く塗ったりするだけでも、
可愛くも、小粋な感じにも、パワフルな印象にも変われる、
小さな魔法をかけてくれるお化粧。

こんな意外なところに、顔の印象を変えるヒントがあるとは!面白いですね。

さて、今日はどの土偶を真似してみましょうか?

最後まで読んでいただき有難うございました☆彡


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