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今日会いに行きたい!気になる土偶#061平川市郷土資料館

突然ですが、皆さんは『ファッション通信』というTV番組をご存じでしょうか。
パリやミラノなど世界のファッションショーやその舞台裏などをレポートした内容で、30年以上続いている長寿番組です。

来春の傾向…など、先んじてファッションのトレンドが創出されるファッションショー。
その時代が写し出される流行は、ファッションだけでなくカルチャーやアートなどにも共通するものがあり、ファッションに疎い私にも興味深い内容で毎回楽しみにしています。

そして今と同じく、
縄文時代にもその時々の流行があったようです。
それは土偶に表されていると言われています。

今日の土偶は、青森県平川市の約5000年前の土偶です。

縄文時代中期 / 四戸橋しとばし遺跡
平川市郷土資料館

顔がない? いえいえ、これは後ろ姿です。

後ろ姿は一見すると、
頭と背中であるように見えますが、
添えられていた前面の写真を確かめると…

胸のあたり…と思える部分に、
くっきりと眉のようなものが表現されています。

上半身と思っていた部分は顔だったのですね。
上部の飛び出た部分は「髪型」のようです。

同じようなタイプの土偶は、
ここから約30㎞に位置する三内丸山さんないまるやま遺跡からも出土しています。
作られた時期も同じなので、本来はこの土偶のようであったと思われます。

こちらの頭は、
後ろにひとまとめにしたポニーテールのような「髪型」?

三内丸山遺跡 縄文時遊館

再び今日の土偶を見ると、
頭にいくつもの〝ぐるぐる〟。

土偶は当時の風俗を表していると言われています。
この頭の〝ぐるぐる〟も縄文人の髪型をまねたものかもしれませんね。

仏様の螺髪らほつよりも大きく、団子状にしっかりと丸になっています。
髪を木の実に巻きつけて作った「パーマ」?

中央から垂れ下がるのは、三つ編み、いいえ二つ編み?
ヘアゴムの代わりに麻の紐で結んだのかしら…。

頭上にパーマ、そこから垂れ下がる髪、
なかなかのファンキーぶりですね!

これらの土偶は板状ばんじょう土偶と呼ばれるもので、
縄文時代中期の青森県で盛んに作られた土偶です。

同じケースにはもう一体の板状ばんじょう土偶。
今日の土偶と同じ遺跡から見つかりました。

シンプルな小さな全身像は、珍しく〝どこも欠けることなく〟見つかった貴重な土偶です。

髪はショートカットでしょうか?
体の模様は服を表しているのかもしれません。

平川市郷土資料館にて

バラエティーに富んだ髪型や体の文様の板状ばんじょう土偶たち。
その時々の流行を見せてくれているようにも思えます。

以上、青森県の縄文版ファッション通信でした!

最後までお読みくださり有難うございました☆彡

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