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凡人は、トレーニング前に巻き肩改善のためにダンベルやチューブで外旋エクササイズを少しやったくらいでは、ほぼ何もならない

毎回書いているが、これはあくまで自分へのメッセージで書いているのをご了承頂きます。

その中で、自分と同じ境遇にいる悩めるトレーニーがいたら参考になるかもしれません。

トレーニング前にチューブや軽いダンベルで肩甲上腕関節の外旋エクササイズをして、肩のウォーミングアップをしている風景はどこのジムに行ってもみられる光景の一つだと思う。

もちろん、これが悪いエクササイズだとは思わないけど、例えば、巻き肩で上半身の発達に悩むトレーニーがこれをやりまくったところではっきりいって何にもならないケースが多いと独断と偏見では思う。

そもそも、巻き肩トレーニーがチューブでの外旋エクササイズを行うことで何を期待しているのか?

おそらく・・・

「普段のトレーニングで大胸筋と広背筋が硬くなり、おれは肩が内旋している。だから、外旋は逆に弱い。4つあるローテータカフの中の三つ(棘上筋、棘下筋、小円筋)活性化して、肩を外旋させてバランスを整えよう!」

という名目でやられる場合が多いと思う。
これは、自分がこの考えを通っているから笑

しかし、悩んだ末に行ったこのアプローチでは無情にも何も改善しなかった。

なぜなのか?

これは、「オブリゲートトランスレーション」という考え方に即してみると理解できるかと。

オブリゲートトランスレーションとは、球関節の骨頭が偏位する現象のことです。

巻き肩というのは、肩甲骨の関節窩に対して、上腕骨頭が前の方に偏位(ずれ)している状態と言えます。

このずれはどのような時に起きるかというと、ざっくりと「ずれている方の反対側が硬い時」です。

つまり、巻き肩で考えると、上腕骨頭が前にずれているということは、上腕骨頭にの後ろ側何かが硬いということです。

じゃあ、この時さきほど「外旋して肩の位置戻そうぜ」と張り切っていた棘上筋、棘下筋、小円筋はどうかというと、全て後方にあります。(ひとまず上下方向は置いといて)

さっきまで、弱いから活性化させようとしていた部分はそもそも硬い・・・

硬いのに、外旋をやってやって、パツパツにするとさらに前へのずれは増強させられかない・・・

となるわけです。

肩甲上腕関節の外旋運動を行った際の関節包内運動としては、上腕骨頭は関節窩上で後方へ転がると同時に前方への滑り運動が生じます。

そこで、肩甲下筋の他動的緊張が生じることによって上腕骨頭の前方編位を防ぐのです。

シンプル思考で見る肩 4つの安定化機構から考える P.59

どちらかというと、外旋筋群たちはまず抑制をかけてあげて、肩甲下筋を働き者にして上腕骨頭がずれないように肩を内旋できるようにしてあげると良いかと。

マッサージボールでのトリガーポイントリリース〜クロスボディストレッチなどで外旋筋群の伸長をかけてあげてから、肩のスリップ内旋エクササイズで上腕骨頭を正しい位置で保ったままの運動を学習してあげるとわりとよくなるかと。

そのうえで、外旋筋をうまく働かせて再学習するエクササイズをすると凡人の順序的には効果的。

これはあくまで、森と木でいうところの木のアプローチ。

肩甲上腕関節の土台である肩甲胸郭関節へのアプローチも大切なのはお忘れなく。
いずれ書きますので。


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