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【紀行】箱根2022年杪夏

杪夏(びょうか)・・・夏の終わり。晩夏。

箱根へ一泊二日の週末旅をして来ました。週末と言っても金・土曜日だけれど。イベント翌日は反動でほぼ活動できないため、このスタイルが私には合っています。

楽しい旅だったので記録をつけることにしました。ガイドにはあまり載っていない、箱根旅の留意点や推奨したい物事、お出掛けを企図されている方にも参考となれば幸いです。

大涌谷

1日目最初の行程は大涌谷でした。しかしこの日、天気予報は曇り、小田原辺りからは横殴りの土砂降り……悪天候からのスタート。辿り着けても景色が見えない懸念はありつつもバスで向かいます。そしてここで気付くのです、箱根の道はほぼ山道、うねった道をひたすら登っていくのだと……。私は三半規管が弱いため、また今回は様々な乗り物を予定していたために酔い止め薬を用意していましたが、乗車してから気付き、結果見事に乗り物酔いをしました。着いたときには感動もなくお手洗いに直行するはめに……。大涌谷は硫黄臭がとても強く、体調不良のときに行くのはとても良くないです。
そして天気は相も変わらず。強風のため傘を差して出ることも出来ず、黒たまごを購入して終わってしまいました。

霧に包まれる大涌谷

この日は火山ガス濃度も高かったようです(度々アナウンスがありました)。ほぼ観光できていないので、いつかリベンジしたいです。

箱根園遊覧船〜cafe KOMON 湖紋

箱根園へバス移動し、遊覧船に乗って箱根関所跡へ向かいます。下船してからは目的地であるカフェまで徒歩3,4分でした。丁度お昼時に到着しましたが、金曜日だからなのか、店内にお客さんは多くなく、窓際のソファ席へ通してくれました。
ここでかねてより食べたかったお団子を注文。

七福だんご。みたらし、つぶあん、おろし生姜
焼き目がカリッとして美味しい

温かいお茶を頂きながら、自分でお団子を焼きます。すべて味が異なり、餡を付けなくてもそのまま美味しく頂けました。カリッともっちり温かでとても美味しかったです。
彼氏は石焼ハンバーグを注文。デミグラスソースと温玉、そしてチーズフォンデュソースがどれもご飯によく絡んで、こちらも美味しかったです。

石焼きハンバーグごはん

箱根園水族館

遊覧船で芦ノ湖を渡り、箱根園に戻ります。水族館をのんびり散策。思っていた以上に見所があり、古いながらに工夫が凝らされていて楽しめました。アザラシを水上と水中のどちらからも観察出来る構造が良かったです。

入館直後に現れる箱根園水族館の水槽

箱根フォンテーヌ・ブロー仙石邸

本日のお宿、オーベルジュの箱根フォンテーヌ・ブローへ向かいます。バスによる移動でしたが、バス停から少々距離があり、車での宿泊に向いているようでした。(翌朝出発の際に最寄りのバス停まで送ってくださいました。車以外の宿泊客にも配慮してくださるお宿でした。大変ありがたい。)

箱根フォンテーヌ・ブロー仙石邸

全室展望露天風呂付き客室とのことで、以前訪れた小樽の旅館が大変素晴らしく、ご時世もあり、すっかりハマってしまいました。
こちらの温泉は大涌谷温泉と強羅温泉のどちらも楽しめるとのこと、食事もフレンチを堪能できるとのことで、今回の箱根旅行はこちらを真っ先に決めていました。

客室露天風呂 疆KYO107
レストラン
前菜①
前菜②
メイン(肉)

夕食はコース料理でした。写真は一部です。メインは魚と肉どちらもあり、オプションでもう一品肉料理を頂きました。パンもスープも口直し(ジュレ)もデザートも、どれもとても美味しかったです。

お宿の共有のお風呂は朝の10時まで自由に入れるとのことで、夜は混雑を予想して早朝に入りました。5時半頃だったので独占。部屋のお風呂も夜と朝にゆっくり堪能しました。

朝食はプレート。こちらも大変美味しかったです。

パン、スープ、フルーツとヨーグルト
有機野菜とエッグベネディクト

到着から出発まで、スタッフさん皆ご丁寧に、ゆったりした時を過ごせました。大変お世話になりました。

田むら銀かつ亭

豆腐かつ煮で有名なお店です。10時過ぎに受付して3番、11時開店で最初の案内でした。生姜が効いていてお出汁も美味しくて大満足でした。こちらに来ないと食べられないものですね、開店前から来て良かったです。

豆腐かつ煮定食

箱根ガラスの森美術館

宿からは田むらさんよりもこちらの方が近かったのですが、田むらさんは開店と同時に行かないと長時間並ぶ恐れがあったので、昼食後に向かいました。
前日は雨でしたが当日は快晴。天候が重要な場所なのでガッツポーズです。お目当てはこちら、ガラスの森美術館のお庭。

全景
秋:すすきと秋の虫
バラ園
光の回廊

写真では微塵も伝わらないと思うくらい、陽射しに反射するヴェネチアンガラスは大層美しく、間違いなく今回一番の思い出となりました。煌びやかな光の回廊だけでなく、すすきを模したものや、木々に紛れたヴェネチアンガラスの木、写真にはありませんがモニュメントの迫力、川に点在するガラスの生き物、手入れの行き届いた庭園に緑と花と光が溢れて、とにかく綺麗と感嘆します。
YouTubeなどで動画を上げてる方もいるのでぜひ見てほしい。ですがやはり現地へ足を運んでほしい。写真では微塵も、動画では欠片も伝わりません。そのくらい、事前に見ていたものと実物とで体感する光と煌びやかさは異なりました。

土曜日の13時頃から1時間半程度滞在しましたが、混み合うというほどのこともなく、のんびりゆったりと堪能出来ました。見所も多くひとところに留まることもないので、無人を狙って写真や動画を撮ることも出来ました。園内のカフェではタイミング良く生演奏のピアノを聴きながら休憩。気温は28度前後、風もあり過ごしやすい気候でした。夏の強さを持ちつつも和らいだ太陽の差すこの時期こそおすすめです。

早雲山駅cuーmo箱根

早雲山駅は乗り換え地点でもありますが、展望テラスと足湯を構えたcuーmo箱根というショップがあります。こちらで頂きたかったドリンクがあり訪問。

ニューベル
晴れときどきcumoサイダー

スムージーに綿菓子が乗ったニューベルと、2周年記念限定の晴れときどきcumoサイダーを頂きました。写真よりもボリュームのある綿菓子は溶けるのも早く、瞬く間に溶けていきます。眺望を楽しむのを後回しに、先にドリンクを堪能。手洗い場も近くにありました。15時過ぎに到着しましたが後者はラスト2でした。ショップは16時までだそうなので、閉店近くまでご用意があるようです。
足湯は盛況だったので浸からず、眺めを楽しみました。ショップもお菓子やコーヒー、アクセサリなど様々な限定品があり、麩菓子とピアスを記念に購入。麩菓子はりんごやラフランスなど多くの珍しいフレーバーがあり、カシスを購入しました。お土産に喜ばれそうなカラーリングです。

箱根湯本駅周辺

箱根湯本駅に戻り、お土産探し。籠屋清次郎さんでかまぼこを、村上二郎商店さんで梅干しや梅水晶を、菜の花さんでたくさんのお菓子を購入。梅干しは塩分18%を見つけ、嬉々として購入。帰宅してから頂きましたが好みのお味でした。籠屋清次郎さんのかまぼこも美味。その場で明太マヨを、お土産に詰め合わせを購入。菜の花さんのお菓子もどれも美味しく、ぱりぱりモンブランとご黒うさんが好きになりました。

籠屋清次郎さんの明太マヨ
菜の花さん
小田原レモンクラフトチューハイと片浦レモンサイダー

珍しく両手にお土産を抱えて帰路につきました。行き帰りはロマンスカー、帰りは展望席です。真っ暗でしたが余韻に浸りながらの帰り道となりました。

最後に:箱根旅の留意点

箱根フリーパスと箱根旅助け

今回、箱根旅助けというパスを2日間に渡り使用しました。これは西武グループ伊豆箱根バスの提供する乗車券で、伊豆箱根バスの運行区間でバスや芦ノ湖遊覧船などが利用出来るものです。

これと近しいパスで、小田急グループの箱根フリーパスというものもあります。知名度としては箱根フリーパスの方が上のように思います。
今回の行程では、箱根旅助けの方がルートや費用対効果が高く、こちらを選択しました。知名度の差なのか、バスはどの区間どの時間帯であっても必ず座れましたし、遊覧船は貸切状態でした。海賊船は乗車制限で乗れないなんてことも観光情報を仕入れる中であったので、パスの利用度の差なんだろうなぁと思います。
この二つはそれぞれ利用可能範囲が異なるため、どちらも特性があります。各々の旅に適した選択が出来れば良いと思いますが、いわゆる箱根観光でまずもって提案されるのは箱根フリーパスで、当然そちらの乗り物の方が混雑するので、混雑を避けたい方は箱根旅助けをベースに計画するのも一案と思います。

酔い止め薬

箱根は山道が多いです。曲がりくねった緩急の多い狭い道を減速なく走ります。バスにせよ車にせよ、また鉄道やケーブルカー、ロープウェー、船など、目的地により移動手段も多岐に渡ります。乗り物酔いしやすい方は酔い止め薬の用意をお勧めします。

箱根湯本駅周辺店舗の閉店時間

17時には複数のお店が閉店し、18時にはほとんどのお店が閉まります(開いているお店もあります)。食べ歩きやお土産屋さんだけでなくカフェも同じです。目的のショップやカフェがあり、帰る前に立ち寄りたい場合、閉店時間をしっかり調べておくことをお勧めします。私は観光地だし19時くらいまでは開店しているだろうと把握せずにいた結果、着いたときには行きたかったお店が閉店していました。帰路間際では心残りになります、お気をつけください。


1泊2日の箱根旅、秋というにはまだ早く、夏というにも暑さが和らぎ始めた頃合いの紀行は夏と秋が融け合った動きを感じる旅となりました。緑の中に見え隠れする黄色い紅葉や、すすきは金色と緑が混ざり合い、蝉やひぐらしが鳴いたかと思えば蜻蛉が飛んでいる、季節の混ざり合った時間が私は好きです。
夏の終わり、箱根の自然の中で心地よいときを過ごしました。


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