「秘密」の正体
今回紹介するのは東野圭吾作品の「秘密」だ。東野作品によくみられるが本作も誠実な愛情が根底に流れていると思う。なお本作も映画化もされている。
ちなみにガリレオシリーズではないので福山雅治は映画に出てきません(笑)
主人公の平助は愛する妻の直子と小学五年生の娘・藻奈美と平凡だが満ち足りた毎日を送っていた。しかし、スキーバスの転落事故で妻は死に娘は意識不明に陥ってしまう。やがて娘は意識を取り戻したが、なんと娘の身体に宿っていたのは妻の魂だったー。
これが本作のあらすじである。
タイトルの「秘密」は様々な意味がある。事故の真相と娘を演じて生きていく妻の苦悩。そして――。お互いを大切に思い誠実であるが故に傷つけあってしまう夫婦が、一つの結論に行きつく。
「秘密」は作中の至るところに散りばめられている。それらは全て、核心の一言、「自分が愛するものにとって幸せな道を選ぶ」その末だ。誰もが知っていることだが、それを実行することはとても難しい。しかし少しでもその道を辿るために最大限の努力をする。容疑者Xのような深い愛情に由来するドラマを気に入った人に本作もオススメできる。
では、良き読書を楽しんでください~。
秘密 (文春文庫) 東野 圭吾 https://www.amazon.co.jp/dp/4167110067/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_nm0YFb65GN81F @amazonJPより
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