6月の短歌11首

 短歌をまとめるのにカレンダーで振り返ると、歌を詠めている日にすごい波があることに気付きます。それに、6月末からは猛暑で生き延びるのに精一杯で三十一文字のみの字も出てきません。今月7月は市民文学賞の応募〆切があるので、それを目標に頑張りたいです。でも、どの歌がうまく詠めてるのか分からないので困ってます。
 今回も自分の短歌に一言コメントつけました。この蛇足の是非はともかく、振り返りが楽しいのでお付き合いください。

6月5日
恥じらいもなくキスをする老夫婦 窓越しに見た僕が悪いの
見ちゃってごめんね

6月7日
ストレスとおんなじだって言わないで寄ったコンビニ菓子パンひとつ
ストレスと空腹感は出所が一緒だって教わった

6月9日
あの店はコーヒー風味の水でした 氷はキレイで美味しかった
コーヒーとカレーは店ごとに味が違うから頼みがいがある

6月10日
踏みしめた大地の下には虫たちの生存かけた秩序がある

6月11日
ゆっくりと身体が朽ちていったのか骸の隣に停めた疑い
たまに行くショッピングセンターの駐車場の放置車の車内から白骨死体が発見されたらしいです

6月12日
「沢海のとうもろこしが美味しいよ」と出されたものは違うモロコシ
「沢海」とするか「そうみ」とするか迷いました

6月16日
評価され登用されること全てメリットのように語らないで
部長から登用試験の案内を受けたけど、露骨に嫌な顔をしてしまいました

6月17日
アンティークショップに並ぶあの犬のかしげた首が妙に悲しい
彼にはニッパーという名前があるらしいです

6月21日
誰かの表現、発言、進退に一喜一憂してみたかった
熱狂的なファンを見ると、そうなれない自分が虚しいです

6月23日
いつのなら休憩終わりのアラームが響く店内静寂を生む
賑やかなコメダ珈琲に一瞬の間を生んでしまいました

6月24日
あの女芸人がマネた現実から目を逸らしつま先を見る
イオンでポケットWi-Fiを勧められましたが、肩を上下に揺らしながら笑う女の人を初めて見ました

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