犬の妖精ポチ子ちゃん3
第三話「ポチ子ちゃんと謎の白い犬」
ポチ子ちゃんは、庭を走り回っています。ところが、今日に限って、見知らぬ犬も一緒です。
子どもたちは、お母さんに尋ねました。
「ねえねえ!あの白い大きな犬はだあれ?どこの?」
お母さんも、うなずいて、
「さあねえ~。」
と言いました。
次の日も、また次の日も、ポチ子ちゃんとその白い犬は、共に走っていました。ポチ子ちゃんに遊び相手ができたと、お母さんは喜びましたが、子どもたちは、なんだかともだちをとられてしまったみたいで、さみしい思いをしていました。
「なんだよ、あの犬。」
「そうだよ、いきなりうちにやって来てさ!」
ですが、ポチ子ちゃんとその白い犬は、昔からの親友のように仲良しでした。
ある日、お母さんがポチ子ちゃんをなでていました。子どもたちは、帰ってくると、あの白い大きな犬が亡くなったのを、聞きました。
「お母さん……」
「ポチ子ちゃん……」
お母さんは、ポチ子ちゃんをいつまでもいつまでも、そっとなでていました。
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