見出し画像

王家の宝石 | 5月の誕生石 - サヴォイア=アオスタのエメラルドネックレス

概要

かつてイタリア王家であったサヴォイア家の分家の名前がついたネックレス。

名称

サヴォイア=アオスタのエメラルドネックレス
Savoy-Aosta Emerald Necklace

起源

19世紀、フランス・オルレアン家のエレーヌ・ドルレアンがイタリアのサヴォイア=アオスタ家に嫁いだ際に贈られたとされている。

宝飾メーカー

不明

歴史

①エレーヌ・ドルレアン

エメラルドのネックレスを着用。
ドロップ型の飾りは取り外して
ティアラに装着する事も可能


かつてのフランス国王ルイ=フィリップのひ孫です。
冒頭で述べた通り、イタリア王家の分家である、サヴォイア=アオスタ家に嫁ぎました。

エレーヌ(①)と、ルイ=フィリップ(王冠)の関係
エレーヌの夫は、世界史の教科書にも出てくる
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世
(初代イタリア国王)の孫。
父はスペイン王


②アンヌ・ドルレアン

①エレーヌの長男嫁。
エレーヌの妹の娘であり、いとこ同士で結婚した形。

③マルゲリータ

イタリアの週刊誌、
EPOCA(エポカ)の表紙を飾ったマルゲリータ

②アンヌの娘。
オーストリア皇帝の次男と結婚。
2022年1月没。

母から娘へ受け継がれました


結婚相手の華麗なる一族ぶり。
ひいひいひいひいひいおばあさんは
あのマリア・テレジア

④アストリッド王女

UNCTAD CCBY-SA2.0
Wikimedia Commons


現ベルギー国王の妹。
③のマルゲリータの長男嫁。
マルゲリータよりエメラルドネックレスを借り受けて着用している姿がキャッチされています。

ちなみに、この時↑天皇陛下(当時は皇太子さま)と写った写真もあります

マルゲリータには娘もいるのですが、このエメラルドネックレスに関しては専ら長男嫁のアストリッド王女が着けているようです。

最後に

フランス王のひ孫、玄孫やしゃごに受け継がれ、そののちイタリア王玄孫やしゃご(スペイン王の孫)へと渡ったネックレス。

マルゲリータ亡き今、このままベルギー王の血が流れるアストリッド王女に渡るのか。
それともオーストリア皇帝の孫にあたるマルゲリータの娘に渡るのか…

いずれにしても、欧州王家(ここでは分家ですが)の複雑に絡み合った婚姻事情が透けて見えるジュエリーですね。

本日もご覧くださり、ありがとうございました!

参考

・トップ画像: Unsplash

・The Court Jeweller
《 THE SAVOY-AOSTA EMERALD NECKLACE 》

・The Royal Watcher
《 Savoy-Aosta Emerald Necklace 》

twitter:⠀
@saadsalman719(The Royal Watcher)⠀
@courtjeweller(The Court Jeweller)

#歴史
#ジュエリー
#誕生石
#世界史
#ヨーロッパ史
#西洋史
#王室
#エメラルド
#サヴォイア家
#ハプスブルク家
#オルレアン家
#ベルギー
#オーストリア
#イタリア
#フランス

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?