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おいしいコーヒーの入れ方とアラサー

コーヒー豆はヤギが見つけたらしい。

https://note.com/11599/n/n2818b2f7ff14


昔noteの記事でそんな話を書いたこともあるが、私にとってのコーヒーとは大人の飲み物だった。

亡くなった父親は朝、コーヒーを飲むのが日課だった。
お父さんが毎朝飲むぐらいだから、さぞかし美味しいのだろう、とねだって一口もらったコーヒーは苦くて味わえたものではなかった。なぜ大人は苦くて黒い液体を好んで飲むのか不思議で仕方なかった。

そんな飲めないコーヒーにずっと憧れていた。
大人といえばコーヒー、コーヒーが飲めてこそ大人の女だと思い込んでいた。これには村山由佳さんの『おいしいコーヒーのいれ方』(以下おいコー)も影響している。おいコーに出てくる喫茶店のマスターが入れる絶品コーヒーを羨ましく思ったり、主人公である勝利の恋愛にヤキモキしたり、家事全般が得意な勝利の作る美味しそうな料理を真似したり、そんな気持ちが混ざっている。
仕事で日下部の名字を見ると神風怪盗ジャンヌ、四月一日だとHOLICを連想するような頭では仕方ないのかもしれない。
社会人になり、結婚して、子供が産まれて、いつの間にかおいコーからも遠ざかってしまった。

おいコーを読まなくなってからしばらく経って、アラサーになった頃、高校時代の同級生と集まる話が出た。

安く上げたいし、子供と外食も大変だから、場所だけ借りて食べ物や飲み物は持ち寄ろう。
食べ物はピザだとか唐揚げだとか。飲み物は子供用はジュース、大人は何があればいいかな?となった時に真っ先に上がったのはコーヒーだった。

『何だか最近、コーヒーが飲みたくて仕方ないんだよね!』

『わかる!私も!』

アラサー会参加者10名のうち、なんと全員同意の意見だった。

なんなんだ、一体。

コーヒーにはアラサーを虜にする成分が含まれているのだろうか。

この記事を書く際に、おいしいコーヒーのいれ方シリーズを調べて見たら、いつの間にか完結していた。中学生の頃に読み始めた私が今やアラサーになるぐらいだから当たり前か。

勝利とかれんはどうなったかな。
何だかおいコーを読みたくなってきた。
昔はジュースや麦茶がお供に読んでたけど、せっかくだからコーヒーを飲みながら読もう。
豆から引いた美味しいコーヒーと一緒に。

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