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自己紹介がニガテなので、自分の取材記事を作ってみた

タイトルそのままです
どうぞご笑覧ください

多様な働き方が身近になりつつある昨今。フリーランスでお金を稼ぐ方法も増え、スマホひとつあれば、アイデア次第で年齢問わず活躍できる時代だ。数年前では考えられないような働き方は、今日当たり前となり、そしてこの先も増え続けるだろう。

今回取材をした山田ルーナさん(27)も、そんな働き方の多様性について考えるひとり。ライターであり、ピアノ講師であり、画家の夫をもつ妻としての一面も持つ彼女は、何を思い暮らしているのか。2021年を生きる、20代後半のリアルな姿に迫った。

- 様々な職業を兼業されていると伺っています。どうご紹介するべきなのか悩みますが、肩書きはライターということで大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。ややこしくてすみません(笑)実は仕事で名義を分けていて、ライターとしては山田ルーナと名乗っています。ですので、ここではライターということで、よろしくお願いします

- なるほど。ルーナさん・・・名前だけを拝見してハーフかと思いましたが、純日本の方なんですよね

本当は漢字3文字なんです。ピアノ講師や演奏会などの活動は、旧姓の本名でおこなっています。結婚して山田になって、どうもしっくりこなかったのと、ライターネームはキャッチーなものがいいと考えて、カタカナ表記にしてみました

- 確かに、山田という苗字とカタカナの名前は、パッと目を引きます!ピアノというワードが出てきましたが、現在もピアノ講師をされているんですよね。ピアノ歴は長いのでしょうか

クラシックピアノを始めたのは、4歳の頃です。高校から音楽科で、大学も、芸術大学の音楽科に進みました。小さい頃から毎日弾いてきて、将来もピアノを仕事にするだろうと思っていたので、自分の進路選択に迷いはありませんでした。大学時代は運よく 国内外でピアニストとして活躍される素晴らしい先生方につくことができて、留学など さまざまな挑戦も 真剣に考えていたんです。結局やめちゃったんですけど

- なぜ、ピアニストとして生計を立てる道は断念したのでしょうか

学生時代、学業と両立して朗読や執筆をしていたのですが、あるときに 自分にとってはピアノもまた、それと並行する 表現手段のひとつなのだと気がつきました。…といいつつ、のちに夫となる当時美大生だった彼の作品を ちょうどその頃に初めてみて、意欲という点でも才能という点でも、私はピアノだけで こんなふうに人生を懸けることはできないだろうと悟ったんですよね。それから、自分が主として表現をしていくべきものは何だろうと考え始めて、今に至ります。
だけどやっぱり 何をするにも、私の感性の土台はピアノ。あの時間を支えてくれた両親や師匠には、感謝してもしきれません

- ピアノを弾いてきたことが、今、他の表現にも生きているんですね。色々と兼業されていると大変なこともあるかと思いますが、ピアノ講師としての仕事は、現在どういった位置づけにありますか

小さい子どものためのピアノ教室は、ずっと自分の夢でした。ピアニストを育てるということではなく、ピアノや、クラシック音楽を通して、生きる上で必要な感性を育てたいと思うんです。ピアノ講師という仕事が、他の仕事と兼業できるほど甘いものではないということは、よく分かっています。だから生徒さんはごく少人数。わざわざ私を選び通ってくれている子どもたちと丁寧に向き合う時間を通して、私自身、あたらしい表現を学ばせてもらっています。そういう意味ではピアノ講師という職業は、ピアノを弾いてきた自分と ライターとしての自分を、繋ぐような役目なのかもしれませんね

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10年以上愛用しているKAWAIのピアノ

今が一番、辛くて、楽しい


- ライターとしての活動は、まだ数年とお聞きしました

書く仕事をはじめて、今年で3年。フリーランス1年目です。先ほどお話しした通り、学生時代から何かを書くということは よくしていたのですが、まさか仕事としてできるようになるとは思っていなくて。周りの人に助けられつつ、手探りでやっています。私の文章が好きと仕事をくださる方々には、本当にありがたい気持ちでいっぱいです

- 趣味が仕事となるのに、何かきっかけがあったのでしょうか

きっかけは、近所のセレクトショップのウェブサイトでした。
そのあたりでは有名なお店で、私もお客さんとしてしばらく通っていたんです。そんな中で店長もしているバイヤーさんとお話しをする機会があり、「書いたりすることも得意なら、ちょうどサイトをリニューアルしてコラムを書ける人間を探しているので、うちでやってみないか」と言ってもらって。それで書くようになったのが最初ですね。今思えば、店長も無謀というか、よく任せてくれたなと思います(笑)ただ、続けるうちにお客さんから反響をいただくようになって、それがとっても嬉しかった。そうして次第に、もっと色々なところで執筆をしたいと思うようになり、フリーランスとして活動を始めました

- まさに出会いですね。やはり、書くことが得意だから続けてこられたんでしょうか

書くという行為が一番楽しいですし、向いているとも思いますが、自分のことを上手だと思ったことは全然ありません。むしろ下手だなぁと思うし、面白いエッセイを読んだりすると、本当にヘコむ(笑)思えば、音楽を学んでいた学生時代でも、こんなふうにヘコんだことはありませんでした。そういう意味では、今が一番、辛くて、楽しいかも。もっともっと面白い文章を書けるようになりたいし、そのために勉強を続けたいです

- 充実した毎日なんですね。執筆業といっても様々かと思いますが、現在どのような種類のライティングをされているのか教えていただけますか。また、その面白いところはなんですか

現在は、ブランドのオウンドメディアなどWebコンテンツでのコラム執筆、インタビュー記事の執筆や、企業サイト、パンフレットの執筆、リライトなどをおこなっています。面白いところは、自分の共感をきっかけに、その波紋が広がっていくところでしょうか。ポジティブな感動の連鎖というか、そういうものを目の当たりにすると、書いていてよかったなと思います

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仕事について熱く話す山田さん


- 旦那さんは画家ということですが、表現者として、山田さんの文章に感想を言うことはありますか

ありますあります!これは面白かったとか、この表現カッコいいねとか。ただ、彼は言葉で上手に伝えることができない人間で、文章を書くことが何よりも嫌いだそうなので、どちらかというと「書く」という行為自体をすごいと思ってくれているようです(笑)

- 旦那さんの絵の営業もされているそうですが、そこにも山田さんの文章力が生きているんでしょうね

そうであればいいなと思います。自分の言葉が、すぐれた表現者の手助けになるのなら、こんなに嬉しいことはありません。
今は夫の手伝いで精一杯ですが、将来的に自分の言葉を通して、さっき私が話したところの「一つのものごとに人生を懸けることができる人」のサポートがもっとできたら幸せですし、そのために仕事として何ができるのか、考えていきたいですね

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書斎にはご主人の習作が飾られていた

多芸は無芸と言われて


- ライターとして、ピアノ講師として、そして画家の妻として活動を続ける山田さん。10年後も、今のような働き方をしていると思いますか

そうありたいです。そしてできればそのすべてが、詩やエッセイなど、これから取り組みたいと思っている全く別のジャンルの文筆業に繋がっていたらと考えています。やっぱり、言葉が好きなので。それと大きな夢も持っていて、いつか必ず夫婦で絵本をつくってみたい。あ、ピアノ歴を生かして、朗読ライブとかもしてみたいですね。やりたいこと、どんどん出てきます!

- 三足のわらじを履く山田さんだからこその表現が見られそうですね。どれも楽しみです!

そう言っていただけると嬉しいです。
多芸は無芸、という言葉がありますよね。私はよく祖母から「あなたそんな色々やっていたら、多芸は無芸な状態になるんじゃない」と言われているんですが(笑)たしかに色々と手を出すと、どれも中途半端になることがある。だけどそれって、可能性の幅だとも思うんです。だから最近では無芸上等というか、なんでも屋さん万歳、なスタンスでいます

- 多様な働き方が認められる今日、もっとも大切なことはなんだと思いますか

これからの時代、働き方はさらに多様化し、仕事はどんどん自分で作る時代になると思います。もっと言うと、生き方そのものを働き方にできる。どう生きたいかを常に自分に問いかけ、その中に仕事を見出すことが、大切ではないでしょうか。
私の場合はそれが、好奇心のまま色々な世界に触れて、考え、すこしでも多くのものごとを理解すること。そのために、なるべく限界を設けず、言葉に向き合いつづけたいと思っています

取材・文:山田ルーナ
写真:山田ルーナ

山田ルーナ
1993年生まれ、岐阜県出身のフリーライター。AB型。趣味はバイクで、愛車はCB90とモンキーZ50。夫は画家の山田雅哉。将来の夢は、夫婦で絵本を出版すること。

茶番はそこそこに、確定申告します・・・

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