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出産間近。そりゃ、ソワソワするわ。

妊娠38週を過ぎた。

前回の妊婦健診では、医師からこう言われた。

赤ちゃんも降りてきていて、子宮口も柔らかくなってきている。
子宮口も指一本分開いてきている。

これは、もうそろそろってことだよね?

いよいよかぁ…




いつ陣痛がくるかわからない。
いつ破水が起こるかわからない。

静まり返った夜の闇の中。
否が応でも、お腹に意識を集中させてしまう。

ちょっと痛いような…
これは陣痛か?
けれど、定期的な間隔ではなさそう。
前駆陣痛ってやつか…

そうこうしていると、なかなか寝付けない。
そうでなくても、ぱんぱんに膨れ上がったお腹は熟睡することをはばむ。

ついつい、スマホに手を伸ばし、妊娠初期からお世話になっているアプリ。
「ninaru」を開いては、同じ週の妊婦さんの体験談をのぞいてしまう。

そこには、同じように不安を抱きながらも、陣痛がくるのを待ち望むたくさんの声があった。

「赤ちゃんが全然降りてきてない」

「早く会いたいドキドキ!」

「もう早く出てきてと願うばかり」

「陣痛って突然くるのかな?」

不安の中で。
希望の中で。
願い、祈り、信じ、待って。

その声をひとつひとつ読み拾いながら、ほっと心の中があたたかく、安心していくのを感じた。

そうだよね。
そりゃ、ソワソワするよね。

出産するのはこわい。二人目ということもあり経験があるがゆえ、なおさら、その恐怖は一段と増す。その反面、はやく陣痛がきてほしいとも思う。

さまざまに交錯する感情を受け止めるには、あまりにも孤独な夜。

そんな中で、同じような境遇にいる方がいると思えるだけで、ありあまる感情をやさしく包み込んであげられるような気がした。

あと一ヶ月後には、想像もしなかった景色を見ることになるのだろう。
このソワソワも泡のように消えていくのだろう。

だいじょうぶ。

そう強くは言えない。
ソワソワしながらでもいいじゃないか。
不安や恐怖に負けそうになってもいいじゃないか。

だって、ソワソワするもん。
不安やもん。こわいもん。

だけど、きっと。
やっぱり、きっと。

なんとかなるのだろう。

今夜もソワソワしながら眠りにつくのだろう。

ソワソワしているのはひとりじゃないよ。
存分にソワソワしてる人が、ここにいます。

おやすみなさい。
どうかすこしでも、ゆっくりと眠れますように。


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