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第25回・だって人間だもの

心は常に穏やかでいたいのだが、どうしたって私も人間なので、感情の起伏はある。

ただ『人間だから仕方ない』というのも、卑怯な言い訳だ。
実際に以前、上司から、「俺だって人間だから怒っちゃう時もあるかもしれないけど」と言われて、予防線を張っているのかなと、酷くダサさを感じ、呆れた覚えがある。

だから、そんなことを理由にしないように、またダサい奴にならないように、どうにか感情をコントロールする方法はないかと、自分なりに模索してきた。

何が効果的で、何は意味の無いことか。
ハッキリとは答えを出せないが、意識していることのひとつに、『好き嫌い』で判断しない、また表現もしないというのがある。

それは物事に対してもそうだし、人物に対してもそうだ。
『好き嫌い』ではなく『良い悪い』だけで判断する。
それを意識しているだけでも、感情に振り回されることは少なくなる。

だが、最近になって気付いたことがある。
それは、この『名刺代わりの1110文字』を書く上で発見したことなのだが、確実に機嫌の悪い時の方が、執筆スピードが速いのだ。

確かにスピードが上がることは、なんとなく嬉しい気もするが、別にコレには締め切りがあるわけでもなく、ましてや誰かに依頼されて書いているわけでもないし、自分が勝手に書いているモノだから、そもそもスピードなんて早かろうが遅かろうが関係無い。

ただ、実際に感情には左右されている。
それに気付いてしまったことで、少々『それは如何なものか…問題だな』とも感じている。
何故ならば、感情的になっている時の方が、素直な気持ちや言葉が出てきやすいのだが、それによって並べられた言葉たちにも、感情が乗ってしまうからだ。

感情的に判断したことほど、野蛮なことはない。

私は、仕事には、なるべく感情を持ち込まないようにしている。
万が一気持ちが揺れ動いてしまっても、それに気付いた瞬間に捨てるようにしている。
とは言っても、無表情・無関心でいるわけではない。

私の『今の』本業は飲食業なのだが、オープンキッチンなので、お客様からは全てが見えている。
つまりは常に見られている商売だから、時には笑いもするし、お話もするし、真剣な表情にもなるし、気を張っている空気を出す時もある。
とてもいやらしいかもしれないが、演出上そうする時もある。
感情も表情も豊かに、人間臭さをわざと出す。

ただ、今は仕事ではない。
完全にプライベートの時間だ。

そこで感情に身を任せ、言葉を吐き出すのも、感情コントロールの訓練になるだろうか?

実はここ数日、とても機嫌も気分も悪い。
だから、しばらくはスラスラと書けそうな気がするので、野蛮かもしれないが、人間臭さを感じていただければと思うのである。

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