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B.革新 サラリーキャップについて

会見してメディアでも多数取り上げていただきましたが、情報が多く、決定内容先行で意図していること、背景が伝わっていないと考え、補足の意味でnoteにまとめています。

サラリーキャップの目的は、戦力均衡とクラブの経営強化となります。

戦力均衡について。毎シーズンどのクラブが結果を出すのかわからないようにしたい。どのクラブにも優勝のチャンスがあるというワクワク感を創出したい。ファン・ブースターをはじめ地域の皆さまが、良くないシーズンだったとしても来年こそは!と熱量を持続出来る状況を生み出すことで、どのクラブも健全に経営していけるようにしたい。

経営強化について。昇降格制度によりこの8年間年俸が急激に高騰してきました。年俸が上がり、夢のあるリーグになりつつあることは素晴らしいことです。しかし、規律がないとマネーゲームになり、クラブの経営不安、破綻リスク、または、戦力格差が広がり、勝ち負けが見えやすい状況になる懸念もあります。

投資力のあるオーナーがいるクラブが有利となります。また、オーナーが拠出することで売上が大きくなる、チーム投資額が上がるとうのはありがたいことですが、そこに依存するのではなく、業界発展、クラブの経営努力によりしっかり稼いでいきたい。その資金で年俸も上げていきたいと考えています。

オーナーが撤退したら終わりでは、経営不安で廃部するという過去の実業団時代に逆戻りしてしまいます。安定的なプロクラブ経営のためにもここは拘りたいですし、プレミアを目指してストレッチしたクラブ経営のソフトランディングも試みたいとも思っています。

B.プレミアのサラリーキャップ8億円に夢がないのでは?というご意見もSNS上で散見されましたが、そんなことはないと思っています。実際、NBAを除いてNo.1ではありませんが、世界的にもかなり報酬の高いリーグになっています。NBAに続く、世界2位のリーグを目指すのに?と思われてのことでしょうが、2026年にそこに辿り着こうとしているわけではありません。

2030年くらいで圧倒的世界第2位のリーグを目指しています。その実現のためにも、地方創生リーグ、クラブ経営の健全性と成長性、日本代表の強化など、様々な重要な事案を同時進行に進めながら達成していこうとしています。2026年は、あくまでも通過点で少し先を見て改革を進めています。

毎年リーグが発表している経営情報のなかで、チーム費用というものがあります。こちらと比較しているので8億が少なく感じるのかもしれませんが、サラリーキャップは、あくまでも選手人件費のみであります。

また、5億円という下限も設定しているのがポイントです。現在のB1でも選手人件費のみで5億円以上のクラブは決して多くありません。つまり、全体として選手人件費総額はかなり上がることになります。

よって、現在のトップクラブに複数のトップ選手がいる場合、他クラブへの移籍も起こるかもしれません。トップクラブは、上限の壁があり、そこまで選手に投資してこなかったクラブは、5億以上の契約が義務付けられるという壁かあります。どのクラブにもトップ選手がいるようになると予想しています。

これで、選手たちの経済的不利益はなくなりますし、選手投資額の差が少なくなることで、どこが勝つかわからない面白いリーグになると思います。これは、B.プレミアだけでなく、B.ワンにも言えます。

また、スター選手条項を作り、日本人、帰化選手、アジア枠、外国籍枠問わず思い切った投資を1人に厚く出来ます。2億円、3億円、そして、5億円以上の選手など大型契約を可能にすることで夢を無くさぬようにしています。

凄い外国人選手で使うクラブ、代表クラスの帰化選手に使うクラブ、海外で活躍する選手獲得で使うクラブ…いろいろとありますが、日本人選手に使うクラブがたくさん出る未来を楽しみにしています。

当然、選手年俸、契約期間などは、公開する方向で検討しています。勝敗のみならず、年俸含めた選手予算なども注目されることになるでしょう。ということで、サラリーキャップが誕生することで、チーム投資力だけではなく、いかに魅力的なチームを創るかというGMの腕、魅力的な練習環境、アリーナ、熱量のあるファン・ブースターなどがリクルートの大きなポイントになっていくと思います。

クラブの経営力、健全性を考慮して、サラリーキャップの金額は変動していきます。オーナー依存ではなく、きちんと稼げるクラブ、リーグ、その力に応じて判断していきます。

次なる成長を目指すとき、クラブのビジネスサイドへの投資が必要なフェーズです。結果が出たらサラリーキャップを上げて、また、ビジネスレベルを上げる。そんなグッドサイクルを回すことで成長していくリーグにしていくことでこの業界に関わる全ての皆さまのハッピーを創りたいと考えています。

最後に、サラリーキャップの検討は、当然選手会とも相談していますし、これからもしていきます。

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