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映画、俳句の玉手箱

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映画に関すること、俳句に関することを書いています。
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#カンヌ映画祭

「怪物」~怪物だーれだ~

「怪物」~怪物だーれだ~

「流浪の月」凪良ゆう氏の原作小説(映画版は少し違っていました)を読んだとき、繰り返された言葉「事実は真実と同じではない。ひとつの物事に対する主観と客観(世間)は大きく食い違うことがあること」というのを、この映画を観たあと、思い出しました。(「わたしの本棚25夜」より)
 早織、保利、湊の3人の視点から書かれています。同じ事象が、三人の視点によって、違った景をみせてくれます。カンヌ映画祭で脚本賞受賞

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75歳の生き方~「メタモルフォーゼの縁側」vs「PLAN75」

75歳の生き方~「メタモルフォーゼの縁側」vs「PLAN75」

 根が単純なので、どうしても元気をもらえる映画が好きです。公開中の「メタモルフォーゼの縁側」と「PLAN75」どちらも70代の女性が主人公のひとりなのですが、こういう風に75歳を迎えられたら素敵だなあ、と思ったのは「メタモルフォーゼの縁側」の雪さんでした。ふたつの映画の感想になります。

1.メタモルフォーゼの縁側 狩山俊輔監督

 主人公は17歳の高校生うらら(芦田愛菜)と75歳の雪さん(宮本信

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