有害物質系魔法少女 ダーティ☆ボム
悪の限りを尽くす秘密結社エゴロジストの幹部・キレイスキーに対し、その魔法少女は悠然と歩を進める。
「くっ、覚えてろ!」
「いい台詞だねェ。再会を楽しみにしてる」
キレイスキーが去ると、戦闘員たちが死屍累々と残された。ある者は痙攣による呼吸困難や失禁の後、ある者は皮膚の腐食の後に無残な死体となった。
魔法少女ダーティ☆ボムが使う魔術体系は現代魔術においてはアニミズムに分類される。無機物を含めた万物に宿る精霊を使役する魔術。
そう、万物に精霊は宿る。彼女が使役するのはほとんどが危険物質の精霊──猛毒ガスから腐食性物質、果てには放射能の精霊を使役する。
それらは人間に友好的ではない。人からの恐怖の眼差しを受けた精霊は、大抵が人間には敵対的だ。
彼女のみが目視できる不可視の精霊たちからの悪意、殺意、害意。
しかしそれこそが戦場に臨んで躊躇なく他者の存在を破壊する、魔法少女としての“殺戮者”を生み出したのだ!
【続く】
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