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価値観って結局私のエゴを満たすものでしかない。

先日、初めて会った会社の人とその日に飲みに行った。

テキストだけ書くと結構意味が分からないが、事実だ。というのも、自己紹介記事にも書いた通り、私は3月中旬~5月まで活動自粛(という名の休職)をしており、5月から在宅勤務で実家から在宅復職を果たした。

そして、その人は4月中旬に弊社に入った新人さん。なんやかんで6月中旬まで実家にいた私にとって、その人とお会いするのははじめましてだった。

新人さんと私、オンラインでは顔をあわせて週3ペースでMTGするくらいよくかかわる。おまけに同じ苗字。(そこまで珍しくもないがたくさんいる苗字でもなく、お互い同じ苗字の人と親族以外で初めて会った、という程)

私の弟と同じくらいの年齢なのだが、学生時代から働いており人一倍自分を追い込む力と成長意欲が強いかた。私もすでに色々便りにしているくらい、スーパー仕事のできる頼もしいかただ。


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冒頭に戻るが、先日、そのかたと初めてお会いしてその日に飲みに行った。

そのかたはご自身の芯がはっきりしており、こうと決めたら突き進む!全速力150%で突き進む。いろんなパターンを想定しながら石橋をたたいて歩く私とは全くタイプが異なる。お互いないものを補えてとても良いですね、なんて話をしていたら。

そこそこ飲んだところで、そのかたが私にこう言ってきた。

「もたみさんって、ご自身の中でめちゃくちゃいろんなこと考えていません?自分は、そういう人だと分かったので力になりたいんです。」

図星も図星だった。そんなに考えすぎない性格だったら、おそらく体調も崩していないから。理想の自分とのギャップにいつも落胆し、周りとの差にも落胆し、勝手に一人で思い詰めて考えてしまう、昔からの悪い癖。言い当てられたので、苦笑いしながら肯定すると、こうも言われた。

「もたみさんみたいなかたって、自分を追い込んで追い込んで苦しくなると思うんです。自分には生きていくうえで目標があって、【人がやってほしいと思うことを先回りして行動する】ことを心がけてるんです。だから、もたみさんが悩んでたら心の支えになりたいんです!」


以前の私がこういわれていたら、「すごいな~こんなこと考えて優しくてとっても良い子なんだな~」と思っている。以前の私なら、だ。

しかし、私は何を思ったのかその時こう思った。

「それって私がやってほしいことなんだっけ?」


非常に賛否が分かれそうな内容なので議論は必要ないと思っている。そのやさしさを素直に優しいと受け止める人もいれば、そうじゃない人もいる。それこそ、休職前の私だったらその言葉に素直に感動していただろう。

しかし、私が思っ(てしまっ)たことは、「そのやってほしいことって、ほんとうに私はやってほしいのかな?」ということだった。


それから数日、私の中でやってほしいことをずっと考えていたが、ようやくこのもやもやの招待が何なのかが分かった。

「私は、思い詰めた時に助けを求める人とそうじゃない人がいる。その人はきっと、私の中では【まだ、助けを求めたい人ではなかった】、それだけだったんだ。」そう思ったから、このもやもやがあったんだと腑に落ちた。


少し話は逸れるが、休職期間中過ごすうちに、自分のある癖に気づいたことがあった。学生時代、友だちもそこまで少なくはなかったし、行事ごとでかつての旧友に卒業ぶりくらいで会うと全く問題なく話ができる。人見知りだと思っていたが、自分はどうやら違う。

その場限りの対人関係は、全く問題ない。

しかし、就職・転職時に気づいた。もっと言えば、大学4年間バイトをしていた飲食店に初めて出勤した時にも同じ感覚があった。

今後ずっと時を一緒に過ごす人に対しては、ものすごく距離を取りがちだ

なぜかと考えたが、答えはシンプルで「長い付き合いになる人とはきちんと信頼関係を構築したい」からだ。


矛盾しているようだが、私は「今後長い付き合いになっていくだろうな」と思った人にはとてつもなく遠慮する。恋人ができても最初はそうだし、今の会社に転職した時なんか数か月毎日緊張しながら職場へ足を運んだ。それは、私自身「丁寧に関係性を構築したい」という自分の思いがそのまま相手に現れただけだったからだ。

しかし、結果的にそれは「ただの人見知り」という周りへの誤解も生んでいた。緊張しまくって遠慮しまくった結果、人見知りになってしまったのだ。

そのあと、私より後に入ってきた人が私より早く周りとなじめていたのが、すごく羨ましかった。何で自分はこうなんだろう、とずっと考えていた。


しかし、それも結局自分のエゴでしかない

自分はそういった人の歩み寄りに対して自分の価値観で良しあしを判断するし、他人だってそう。そのかたと私は結局、自分の価値観で物事を判断した結果、「もたみさんの心の支えになりたい」「もっとひとつずつ関係を構築したい」という双方の価値観のベクトルが違っただけだった。

ベクトルや価値観の判断基準が異なるだけで、根底にある価値観に基づいた考え方は一緒なんだ。そう思うと、そのかたの発言が腑に落ちた。

だからといって、今後私がその人を頼りにするかどうかは別問題。私も私の価値観での判断基準があるからだ。今後、どうやってその人のことを知っていこうかと今から色々考えている。家も近いし、もっとご飯にお誘いしてみるのもありかな、と楽しい想像を膨らませている。


無意識的に理解していただったかもしれない。そんなのあたりまえだと言われるかもしれないが、きちんと言語化して考えを整理できたので、今後同じようなことでもやっとしても、なるべく近道で自分を納得させられると思った。

余談だが、入社して数か月ですでにチームの中心となっていろんな人を巻き込みまくっているその人は、間違いなく今後自分にも組織にも大きく影響を与えてくれるだろうと確信した。そういった環境で働けることに対して感謝を忘れたくない。結局これも自分のエゴなわけだが。

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