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成長するとはどういうこと?②

かなり間が空いてしまいましたが、前回の記事の続きになります。

垂直的成長を考える

前回の記事では、知識やスキルを獲得することで拡がる水平的成長に触れており、今回は垂直的成長について書いてみたいと思います。

垂直的成長とは人としての器が大きくなることや視座が高まること、いわゆる人間的な側面の成長のことを指します。

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では次に、垂直的成長とは何かもう少し具体的に見ていきます。

垂直的成長を考えるには、意識が発達するということが重要になります。
そのポイントは認識できる世界が拡がることと、意識の段階が高まることです。
それを表したのが次の図になります。(まず認識の拡がりについて)

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意識が成長するとは、客体化できる能力が高まり,認識できる世界が広がることを指します。いきなり主体とか客体という言葉が出てきましたが、主体は自分自身のことを指し、客体は、自分がいま認識しようとか、思考を巡らせている対象のことを指します。

つまり、これまで自分(主体)が捉えられない、認識できていなかったもの(客体)が捉えられるようになることを客体化といいます。
これが認識の拡がりについての説明でした。

次に意識の段階についてです。

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先ほど説明した、認識できる世界がどんどん拡がっていくことをもう少し大きな視点で捉えると上の図のようになります。
客体化の範囲と示されている範囲がだんだん拡がるイメージです。

上図にあるように、意識段階によって認識できる世界は決まっているため、この図では①から②に移行することが意識の発達(成長)であり、認識できる世界が拡がることで意識の発達段階が高まる(①⇨②)ことを表しています。

ここまでの説明が意識が発達すること、つまり垂直的成長に関する説明でした。

垂直的成長において、発達段階を高めるためには自らの認識できる世界を拡げていくことが大切になります。では、認識できる世界を広げていくためにはどうしたらいいのか?

その方法の1つが問いかけです。問いかけにより自ら気づくことで認識できる世界を拡げていくことです。
つまり、意識を発達させるには他者の存在が必要不可欠であり、対話を通じた問いかけが鍵になるということです。


ということで、次回は問いかけについて書いてみたいと思います。

NEXT:問いと問いかけ


参考文献
2017年『成人発達理論による能力の成長:ダイナミックスキル理論の実践的活用法』(日本能率協会マネジメントセンター)

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