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恋はあせらずのリズムパターンを使った名曲たち

‘You Can't Hurry Love’ The Supremes(1966年) メロディーのキャッチーさが最高な名曲なのだけど、リズムパターンも古今東西での引用され具合から最早発明とも言えるレベル。 デッデッデッデー、デッデッデーレデーというやつ。 このリズムパターンを引用した曲は数あるけど、パッと浮かんだ3曲について書く。 ‘Don't Get Me Wrong’ The Pretenders(1986年) 一聴すると、カフェや服屋で流れてそうな軽やかな曲だ。

    • ウルトラヘビーのプロレスって?ジェイク・リーの名マイクから始まった2024年。

      1.2プロレスリング・ノア有明アリーナ大会。 メインの丸藤正道vs飯伏幸太の後、華やかな2人のイメージにそぐわない重苦しい空気。 特に飯伏は足を中心にコンディションの悪さが明白、様子見のようなグラウンドから、技のミスも目立つ鈍い展開で盛り上がりきらないまま、何度も流れた天才対決は決着。まあ、詳しい解説は有田に任せる。 (個人的にこの日思い出していたのは、佐山聡の言葉ー「華やかな部分がガチンコじゃないとダメなんです。(中略)華やかな部分をガチンコでできる選手っていうのは、身体

      • 閏日2/29は佐久間正英の誕生日。今年で没後10年。

        4年に一度の閏日のレア感はなんとなく心が踊る。 四人囃子オフィシャルウェブサイトの佐久間正英インタビューが面白いので、折に触れては読むのだけど、そういえば、その中で佐久間氏は2/29が誕生日だと言っていたのだった。 http://4nin.com (スマホだと読み難い、昔ながらの仕様なので、インタビュー自体への直リンクが貼れない!) もちろん彼のプロデュース作は意識、無意識にしろ数多く聴いているけれど、動いてる姿を見たのは2回行った四人囃子のライブだけだった。野音のプロ

        • ライブはレコーディングのように、レコーディングはライブのように、家でやる個人連もライブのように。

          「ライブはレコーディングのように、レコーディングはライブのように」 名プロデューサー笹路正徳の名言。 時折思い出す。 ところで、普段の練習も「ライブのように」してる?なんとなく曲を通して弾いたり、課題のフレーズを繰り返し弾いて終わりにしてないか? どんな流れでそのフレーズを弾く?どこにアクセントがついている?なんでそのノリで弾いている?とか。 アコギを弾くとして。 ラインに繋ぐのか?マイクで音を拾う?マイクで拾うなら、あんまり動きながら弾くと音量とか安定しないかも。 小さ

        恋はあせらずのリズムパターンを使った名曲たち

        • ウルトラヘビーのプロレスって?ジェイク・リーの名マイクから始まった2024年。

        • 閏日2/29は佐久間正英の誕生日。今年で没後10年。

        • ライブはレコーディングのように、レコーディングはライブのように、家でやる個人連もライブのように。

          大滝詠一没後10年

          大滝詠一が晩年というか、はっぴいえんど解散直前から亡くなるまで住んでいた福生、厳密には瑞穂町に、よく行っていた時期がある。 大きなジョイフル本田があり、御大もきっとここに来てたんじゃないかと考えたりしていた。 八王子インターから、16号線を北上していく。拝島を過ぎると、しばらく右手に横田の米軍基地を見ながら走ることになる。ふと中を見やると学校があり、黄色いスクールバスも停まっている。中の電光掲示板に、6月にはGraduationの文字があったりして、正にこの中はアメリカなのだ

          大滝詠一没後10年

          Pretendersの1stアルバム

          1979.12.27発売 米オハイオ州からロンドンへ。 ジミヘンやジャニジョプは27で夭折したが、クリッシー・ハインドは雌伏の時を経て、27で世に出た。 Don’t Get Me Wrongは数ある名曲の1つにすぎないね。(“Get Close”も名盤だよね) ジェームズ・ハニーマン・スコットも、ピート・ファーンドンもまだ健在だったファースト。 1, Precious テンポの速さではない。パンクは態度。意外と構成力のあるアレンジ。制限速度内なのにかっ飛ばしてる。Fワ

          Pretendersの1stアルバム

          Aztec Camera “High Land, Hard Rain”のギタープレイ(ネオアコの金字塔のひとつ)

          ロディ・フレイム(Aztec Camera)のギタープレイについては、語られてなさすぎるのではないか。 まず1983年の1stアルバムHigh Land, Hard Rain(祝40周年)だけでも。全曲素晴らしいのは前提として、ギターにフォーカスしてコメントする。 1, Oblivious リードフレーズからソロからすべてアコギ。気の利いたパーカッションも相まってラテンぽさあり。ファンカラティーナの嚆矢と言えなくもないか。そして、ギターソロの入り方にビビる。 アルバムの

          Aztec Camera “High Land, Hard Rain”のギタープレイ(ネオアコの金字塔のひとつ)

          Steely Dan”Aja”についての走り書き

          何度も聞いた好きなアルバムならパッと色々書けるのではないか。 聞いたきっかけ スピッツ→はっぴいえんど→細野晴臣→チャック・レイニー→Steely Dan “Aja” 細野晴臣が影響を受けたベーシスト、チャック・レイニーの参加している名盤ということでSteely Dan “Aja”を初めて聴いたのは16歳くらいの時だったろうか。 気になるポイント 7曲でドラマー6人(それに対してベースは③以外すべてチャック・レイニー!)、スタジオミュージシャンが出たり入ったり長時間のレ

          Steely Dan”Aja”についての走り書き

          バンドでスタジオに入る時に考えること

          バンドでスタジオに入る。 ライブをするから? 録音するから? 単に演奏したいから? ライブをしたいからが多いか。 本番の日にちは大体決まっているとして。 持ち時間があり、それに合わせて曲数を調整する。 30分ならMC入れて5、6曲くらいか。 練習できる期間が決まっていれば、スタジオに入れる回数がなんとなく決まる。 曲の難易度、メンツの演奏力の兼ね合い。 2時間×6〜10回、期間は3ヶ月くらい? 1回2時間で3曲くらい仕上がりますよとかいうなら話は早い。3、4回くらい?段々

          バンドでスタジオに入る時に考えること

          “親父も恋人も本当の友人も安定とか望むけど”〜絶頂期のアルバム「勝負師(ギャンブラー)」

          1995年11月22日発売。 シャ乱Q「勝負師(ギャンブラー)」 1.さんざん言ってんだぜ 2.ドラマティックに -'90 DREAM- 3.Good-bye ダーリン 4.ズルい女 5.DA DA DA 6.空を見なよ 7.ROBERT 8.俺のこと愛せないとしても 9.SANAFE 10.ピエロ 11.今すぐ逢いたい あるバンドが絶頂期にいるというのを具現化したかのようなアルバム。 収録シングルは代表曲のひとつと言える「ズルい女」と「空を見なよ」。 1.さんざん言っ

          “親父も恋人も本当の友人も安定とか望むけど”〜絶頂期のアルバム「勝負師(ギャンブラー)」

          アンディ・パートリッジ(XTC)のコードフォーム

          ギタリストとしては、分裂症気味のソロとかカミソリのようなカッティング、といったような語られ方が多いけど和音の押さえ方、コードフォームも結構独特。 よく聴かないとわからない部分もあるけど、開放弦、ワイドストレッチ、変則チューニング(特にThe Big Express期はオープンEを多用)などなど。 開放弦でいえば、That’s really super, supergirl の頭のBb。 6弦ルートで3弦のみ開放でGが入っている。アルバム「Skylarking」制作時、トッド

          アンディ・パートリッジ(XTC)のコードフォーム

          【60年代洋楽】Loveの名曲 ‘Alone Again Or’、幾多の名カバー

          Loveというのがバンド名。わかりづらい。 フォークロックというか、サイケというか。後から評価されたタイプのバンド。 代表的アルバム”Forever Changes”の1曲目’Alone Again Or’は幾多のカバーを産んだ。 Damned 全体的なエコー処理の妙。 パンク第一世代はやはり60sを聴いて育ったのだと。西部劇ふうのビデオが楽しい。そう、まさにそう、マカロニウェスタン的な。 The Boo Radleys ヒット作Wake Up Booのカラッとしたブリ

          【60年代洋楽】Loveの名曲 ‘Alone Again Or’、幾多の名カバー

          【70年代洋楽】Stevie Wonder”Talking Book”51周年

          “Talking Book” Stevie Wonder 1. You Are The Sunshine Of My Life 2. Maybe Your Baby 3. You And I (We Can Conquer the World) 4. Tuesday Heartbreak 5. You've Got It Bad Girl 6. Superstition 7. Big Brother 8. Blame It On The Sun 9. Looki

          【70年代洋楽】Stevie Wonder”Talking Book”51周年

          35,6歳の地図(2023年の日本のプロレス界における)

          中嶋勝彦がプロレスリング・ノアを退団するとの報。 N-1連覇、GHCヘビー級ベルトの数度の戴冠、看板選手の1人ということで、かなりの衝撃。 次の行き先は?全日か、新日か、海外か?セカンドキャリアの準備か?(とか言ってたら、ノアの生中継をよくやってる、同じサイバー系列のAbemaでWWEの放送が開始。AEWのトニー・カーンからも言及あり。かと思えば、10.21全日@後楽園の三冠戦後に電撃来場。やはり全日か?) 前田日明からのスカウト受けるも、ほどなくしてリングス崩壊。長州力

          35,6歳の地図(2023年の日本のプロレス界における)

          夏はもう後ろ姿〜クレイジーケンバンド「せぷてんばぁ」

          クレイジーケンバンドの諸作がYouTube公式チャンネルに続々とアップされている。 初めて聴いたけど、「せぷてんばぁ」いい曲だなあ。 竹内まりや、アース・ウィンド・アンド・ファイヤー、一風堂、9月の名曲の系譜に堂々並ぶでしょう。 9月なのに夏サウンドの象徴みたいなボサノバ調の失恋ソング。 半音で動く内声とテンションコード、流麗なメロディ。CKBの演奏力(バンド感は薄いアレンジではあるけれど)。 それにしても、横山剣は詩人だね。 「せぷてんばぁ 9月は胸に来ますね 

          夏はもう後ろ姿〜クレイジーケンバンド「せぷてんばぁ」

          追悼ロビー・ロバートソン。ガース・ハドソン長生きしてね(辛くない程度に)。

          ソロ、映画音楽、プロデューサー、ここ40数年はそうだったけれど、個人的には出会いがThe Bandのギタリスト、メインコンポーザーとしてだったから、やっぱりそのイメージ。 ラストワルツでは声出してないのにコーラスを口パクしてたり、近年の映画”Once were brothers”では徹底した自分史観を貫いて他メンバーの不祥事をあげつらったり(確かにロビーだけはクリーンな生活をしてたようではあるけれど)。なんとなく、曲の美しさとパブリックイメージが重ならない人だった。 ギター

          追悼ロビー・ロバートソン。ガース・ハドソン長生きしてね(辛くない程度に)。