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未完の輝き

些細なことでさえ踏み出せないことがある、日々のなかに、手をつけられない小さなことがたくさんある、あたしには。何をするにも、重すぎた腰が上がらず、上がらないことの方がむしろ正しいかのごとく、上がらない腰が日々になかに鎮座している。生きづらいことこの上ない。

重すぎる腰には理由があって、それは実は「目指すところが遠すぎる」ことのようだ。完璧などと、あまりにも高い天空ばかり見上げてしまう。空から見れば米粒ほどのあたしでありながら、太陽に向かって手を伸ばすようなものだ。

上ばかり見上げて足元は顧みず、加えて右と左、前も後ろも視野に含まない。そりゃ、首だけ痛くなるはずである。

登り詰めたい先があるなら、そこへの道筋を見通すことが必要だとわかっていても、そんなことできた試しがない。それもやはり、そのゴール地点しか視界にないからであろう。過程に目をやることができていなかった。何を焦ることがあるだろうか。

少しずつステップを踏んで、着実に、とまではいかないがコツコツと、地道に、とでもいうのだろうか、時に休みつつ時に後退もしつつ、小刻みに進んでいく。

顧みるほど、進んだかい?
進んでもないのに、引き返すのかい?

なんにも持っていない
なんにも成し遂げていない
よって、のびしろしかない

進むほかないあたしの
「完璧の一歩手前」の底力よ

些細なことを積み上げろよ
些細なことを下手くそにやり遂げろよ
下手くそが下手くそでなくなるまで積み上げろよ

上も下も見るなよ
下も上も見てゆけ

#日記 #エッセイ #社会性 #社会人 #未完 #完璧

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