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福澤さんへの誤解

こんばんは。ニノです。

今日はきっと誰もが知っている言葉を紹介します。
それはこれです。

「天は人の上に人を造らず、
 人の下に人を造らず」

あなたも知っていますよね?
福沢諭吉さんの『学問のすすめ』です。

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学問のすすめの全文を読んだこと無い方でも、
この最初の文は聞いたことがあるんじゃないかと思います。

そして、この文を読み、
福沢さんは、

人類みな平等

ということを言っていたんだなと思っている人が多いと思います。
(僕もそう思っていました)

が・・・・違うんです!

この文には続きがあります。
本当の書き出しはこうです。

天は人の上に人を造らず
人の下に人を造らず
と云(い)えり

見なれない4文字が付いていますね。
そして、この4文字で意味が大きく変わってきます。

意味はこの様になります。

天は人の上にも下にも人を造らずと
言われてます。

こうなってしまうんです。

つまりこれは、福沢さんが言った言葉ではなく、
言われていますねという伝聞の形です。

そして、続きの文で、強く学問がおすすめされています。
ぜひ、原典にあたって欲しいのですが、
現代文で訳すと、

天は人の上に人を造らず、
人の下に人を造らずと言われてます。

言われていますが・・・・、

この人間世界を見渡してみると、
賢い人、愚かな人、貧乏な人、金持ちの人、身分の高い人、身分の低い人がいますよね。
その違いは何でしょうか?
実は私は知ってます。

教えて欲しいですか?

ほんとに教えてほしい?

ヒントはこの本のタイトルなんですけど・・・

わかりました。教えましょう。

賢い人と愚かな人の違いは、
学んでるか学んでいないかです。
ほら、はじめから言ってるでしょ?

人は生まれながらにしての、上下っていうのは無いんです。
その中でよく学び、物事をよく知っている人が富める人となり、
学ぼうとしない人が逆に貧乏になっていっているんです。

だから、
学問をすすめているんですよ!!!
学べっつってんだよ!
↑ここまで

原典には書かれていない行間も勝手に埋めてしまいましたので、
【絶対に】原典は確認して欲しいところですが、
結局のところ、福沢さんは、
天は人の上にも人の下にも人を造らないけど、
人は上にも下にも人を造っている。

そして、

その原因は、学んでいるかどうかだということがわかってるんで、
学びなさいよ!
ということを言いたかったんだと思います。

しかし、後世で発言が切り取られ、
多くの人の中では別の解釈をなってしまっています。

もし、現在の状況を福沢さんが見たら、
だから言ったじゃないかっ!!!
勝手に切り取るんじゃないよ!!
と喝を入れられる気がしませんか?

しかし、メッセージを自分で伝えることができなくなったということは、
どれだけ良いことが伝えられるとしても、
代わりに伝える人のいいように変えられてしまうものとなります。
(ポジショントークに使われ放題です)

福沢さんの生きていた時代にはなかった
テレビやインターネットで情報が一瞬にして手に入る今だから
余計に意識して学び続けなければいけない
ということではないでしょうか。

学び続けていれば、結果として
紙の中から福沢さんが微笑んでくれるかもしれませんね。

今日もありがとうございました。

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