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行きつけの場所を作る、という喜び。(2020年10月ワーケーション記録その3)

前回はリゾート地に行かなくても、ゲストハウスやコワーキングスペースを使うことによって新しい視点やアイデアが得られるということを書きました。

とはいえ、何度か色々な場所を訪れているとお気に入りの場所というのが出てきます。何度も訪れているとよく会える人も出てきますし、その地域の状況にも詳しくなって関わりしろも大きくなります。

行きつけの場所ができた理由(あくまでも私の場合)

私の場合は河内音頭五月会という会の音頭取りとして、定期的にお稽古を受け、夏の間は盆踊りを回るという生活をするために結果的に大阪の藤井寺市の方に滞在することが多くなっています。もう始めて10年近くになります。

土地への愛着というよりも、「やりたいことをやるには、行くしかなかった」(今でこそ東京で河内音頭を教えている方もいますが、当時はそうするしかなかった)という感じですが、結果的に現地の人にびっくりするほど良くしていただきました。

盆踊りというのは各地域の町内会だとか、青年団だとか、本当に地域に根付いている人達が主催しています。私のように根無しで生活している人間にとっては、尊敬するしかない方々です。自分のルーツは多少大阪にあるとはいえ、生活のベースを持っていない場所の民俗芸能を受け継ぐというのは不安とプレッシャーだらけです。常に自分がやってもいいのだろうか、という疑問と共に生きてきました。

一方で、人懐っこく、情熱的で、すごいリズム感を持っている河内の人々はある意味「ラテン系」で自分の中でも親和性があり、行けば行くほど好きになるというか、この土地のために恩返しをしなくては、という気持ちになっていました。

行きつけの場所を持つメリット・デメリット

まずはメリットから。

・生活のペースが乱されない
・地域のできごとに深く入り込める
・心理的安全性がえられる

続いてはデメリット。

・日常の延長になる(特別感はない)
・惰性で生活してしまう(家にいるのとあまり変わりないことも)
・定期的に行きたいので他の場所にいけなくなりがち(笑)

私の場合は長年藤井寺方面には行っていたのですが、滞在先には比較的苦労し、まして働くスペースは無かったので、滞在中は割とテレビばかり見て怠惰に暮らしていました(笑)まあそれはそれで悪くなかったんですけどね。でも、ちゃんと暮らす場所と働く場所が確保されると格段に過ごしやすくなります。

一方で、日常がひとつ増える感じで、非日常の緊張感や驚き、変わった体験というところからは離れてしまうかもしれません。あと私のいるところはそんなことはありませんが、観光地を行きつけにすると結構生活コストが高くなったりはするんですよね・・・。

行きつけのゲストハウス:Bed & Bicycle

この地域、とにかく宿泊施設がありません。古墳は世界遺産なはずなんですが・・・ところがそこにゲストハウスができました!藤井寺の隣の柏原市、JR柏原駅から近いBed & Bicycleさんです。古民家を改造した素朴な宿ですが、いい感じの和室、水回りも清潔で長期滞在も快適です。

まちあるき、自転車、SUPなどさまざまな体験型アクティビティを準備されていて、大阪にも奈良にもアクセスがしやすく、関西地方の近郊の方の手軽な自然体験や身近な歴史発見に良いのではないか、という場所です。

部屋は個室ですが、結構広いので複数人泊まったほうがお得かもしれません。「いい感じの郊外」を体験するのにぴったりです!

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行きつけのコワーキング:Nowhere Hajinosato / Nowhere Kashiwara

そして、2019年からオープンしたのが、藤井寺市は近鉄土師ノ里駅前にある「Nowhere Hajinosato」。音頭でよくお世話になっている広場も近い地域にコワーキングスペースができると聞いてびっくり。

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いつ行っても面白い人が集まっていて、新しいことが知れるスペース。毎回出会いがあって飽きることがありません。アート系の方々も多く出入りしていて、展示などもやっています。

そして、ここの名物はなんといっても本格的なフランスの家庭料理やお菓子がいただけること!このお料理を食べるのも目的の1つだったりします(笑)なかなかコワーキングスペースに行ってもコンビニ飯、みたいなことも多い中で、食の充実って重要です。

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最近では行きつけのゲストハウスBed & Bicycleの近所にNowhere Kashiwaraもできました。自転車屋さんや書道教室も入っており、柏原の大正通りぞいの地域はこれからどんどん新しいものが増えてきそうな予感。

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河内音頭というきっかけで出会った場所の人々がゆるやかにつながるのは嬉しいですね。

行きつけになりかけたところでコロナウイルスが流行ってしまったので、久しぶりに行くと状況の変化が色々あり、やはり実際に行かなくてはいけないな・・・ということを考えさせられました。

やはり地域とつながるには、ある一定期間は密度濃く行かないと難しいなと思います。そして私もまだまだ地域に入りこむというレベルには至っていません。ようやく行き来ができるフェーズになり、「行きつけの場所」を超えた関係になれるよう、活動を続けたいなと思っています。


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