2024年、最初に考えたこと。
去年はnoteってメディアをあまり使わなかったですね。Facebook、X、Instagramはやっていますが、長文を考えて書くことができなくなったこと(暇もなかったこと)、反射神経だけで考えず書けるカレーのInstagramばかりが増えていった1年のような気がします。
今年やりたいこととして別のSNSではこのようなことを書いてみました。
・たくさん曲を作る。だけでなくリリースする。
・河内音頭も頑張る。東京でも披露したい。
・三味線弾けるようになる。
・ライブは精度を高めて良いステージを。
・インドに行ってカレー(の食べ歩き)を極める。
・エストニアに行って友達に会う。
・人と一緒に事業をする。
・海外とテクノロジーに関われる仕事をする。
・東京でもバーイベントをする。
・もっと定期的に走る。
ここでは単にやりたい、ということだけでなく、その中で感じる、特に音楽を仕事として続ける上での課題感や取り組みたいことをつらつらと書いてみます。
価値観や美学の違う音楽のはざまで。
ポップスの作曲家という稼業に身を置いて、ラテンやら河内音頭やら「ルーツミュージック」と言われる世界をパフォーマンスするしていると、これらの価値観の違いはちゃんと認識しなくてはいけないと思っています。
・1音1音きれいに修正して、タイミングもきっちり合わせて作品として作り上げること。
・音程が合ってるとか、(リズムは割とだいじなんだけど)よりもその場の熱量で観客を巻き込むことが大事であること。
もちろんどちらも大事なことなのではあるけど、生で聞くときは荒削りでも熱量が伝わる方がいいよな、なんてことは思ったりして。でも修正された音源しか聴かないで育っている世代にはそういうことも許せないらしくて。
仮歌録ると雑味が多くて全然修正ができない自分の声を聴くと正直凹むことも多い。ルーツミュージックにフォーカスして歌ってきたからこそ、そこで表現できないものは作曲という形で他の方に歌っていただければよいのだ、という割り切りもできるのだけど、「向かない」のは不便でもある。また、最近河内音頭でも誰かしらが必ず録画してYouTubeなどに勝手にアップしている。著作権が明確な世界でもないし、プロモーションのためということでお断りする理由もないのだけど、明らかに音響悪いとか調子悪い、といった出来の時も構わずアップされてしまうのは辛い。(あーMelodyneかけさせてくれーと思いながらみている)
理想は島津亜矢さんや水樹奈々さんのように民謡や演歌も、ポップスもそれぞれの歌い方をしっかり確立できればいいのですがそこまで器用ではないので、「映像や録音に残る見た目の良いものが正義」とされる今の時代には合っていないのかなと思うことも多々あります。
音楽を続ける上での格差をどう乗り越えるか。解消できる方法はあるのか。
音楽は才能がほとんどの世界。とはいえ、同じくらいの「そこそこできる」人が集まった時に、続けられている人には以下のどれかに当てはまっている気がします。
①実家が太い。(お金がある、家業がある)
②配偶者がサポートしてくれる。
③とにかく体力がハンパない。(夜勤のバイトして朝から音楽活動とか平気でできる)
④ある程度別の稼業で資金を作ってから始めている。
昔は「4畳半でパンだけかじりながらバイト掛け持ちしてバンド活動して成功しました」なんて話がよくあったのですが、こういったシンデレラストーリーが減ってきている。いや、昔からそうだったのかもしれないですけど。ようは、生活基盤がしっかりしていないと、途中で体や心を病んでしまう可能性が非常に高いです。
また、親が音楽をやっているかも入口にすごく重要。バンドを一緒にやっている人たちのご子息はやはり小さい頃から教育も機材も与えられるけど、そういう文化に触れていない親は、音楽はYouTubeで見てれば十分でしょ!って考えにもなる。もちろんYouTubeでいくらでも学べる入口はあるんだけど、曲を作れば作るほど資金力が必要になる(先行投資ができることが重要)というのもあって、この格差をどう埋めていくかってのは大きな課題だと感じてます。
音楽まちづくりってものの可能性
芸術文化は心を豊かにするには必要。でもそれにはみんながある程度豊かで余裕があって、という環境も重要です。音楽でまちづくり、というキーワードもある程度浸透して、どこでも○○音楽祭、ジャズフェスのようなものが出てきたからこそ、もう少し公的に、音楽の裾野を広げるってどういうことかを考えています。個人的にはもう音楽フェスを主催する、とかは自分の仕事ではないかなあという気が。
自分は小学校高学年から中学生にかけて、県の青少年センターとか、こどもの城とか半分公的な場所で安価にDTMに触れられる場所があって、なんだかんだそこで親しんだから後でバイトして機材揃えて・・・みたいなことができました。今もそういった取り組みってされているんですかね。
そんなことを言っていたら、浜松市に行けといわれました。
ヤマハやローランドのふるさとであり、音楽の街というイメージが強い浜松市だけど、実はちゃんと行ったことがない気がします。餃子食べたくらいで。浜松市は、ある程度市が多様な音楽への入り口を作り、才能がある人にはそれなりの助成を行って東京や海外につなげるという活動を行うことで、普通の会社員家庭でも才能が伸ばせるという話を聞きました。どこまで本当なのか、どういう財源で可能にしているのか?今すごく興味のある分野です。
リスクを取っても、スピーディにチャレンジできるようにしよう。
音楽でもその他でも、とにかくリスクを取って自分でさっさとトライできる人が勝つ。周りを見ていると割と慎重な人が多くて、そういう人たちと歩調を合わせていると、別の資金力がある人ががっつりかっさらっていく。そんな状況を多く目にしました。
自分には資金力はないけど、でもある程度「自分がコミットします」と言えばやれたんじゃないかと思うことがたくさんあります。日々の仕事が忙しすぎて実現できなかったこと。きちんと人と事業をやるということを今年は実現したいと思っています。
少し働き方は変わっていくと思いますが、今年は1つ1つの取り組みにしっかり向き合い、リスクを取ってもまずは自分がやります、トライします、と言えるようにしたいなと。
こんな間にも心穏やかではない災害や事故があったりと本当に波乱の幕開けではあるのですが、一刻も早い復興を祈りつつ、心新たに過ごしていきたいと思います。