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場所を持たないコミュニティビルダーが考えるコワーキング~CU Asia 2020に参加して

はじめに

 最近テレワーク、リモートワークが急に注目され、コワーキングスペースという存在も注目されるようになってきている。そういったスペースのオーナーやスタッフが一堂に会するイベント、CU Asia 2020。3月5日~7日の3日間、バリ島ウブドのホテル「The Mansion」で開催され、コロナウイルスの影響はありつつもたくさんの参加者でにぎわっていた。日本からも15名程度の方々が参加しており、幅広い地域から主にコワーキング、コリビングのオーナーが集っていた。

 全体のまとめについては、週前半のCowoking Academyというイベントから参加していたHafHの大瀬良亮さんが素晴らしいレポートを書いているので、ぜひそちらを見ていただきたい。

 コワーキングオーナーでもない私が参加した理由

 なぜコワーキングオーナーでもない私が今コワーキングという分野に興味を持ち、参加したのか?どんな意味があり、何を学んだのか?ちなみに私は個人としては、BAKHUBという日本橋馬喰町のコワーキングスペースユーザーであり、一方で「株式会社はじまり商店街」のコミュニティビルダーとしては、特に場所やコミュニティを持つわけではなく、プロジェクトやイベントを通してにぎわいづくりを支援している。現在、日本のコワーキングスペースには様々なプレイヤーがいるが、大手・ベンチャー問わずスペースの持つコミュニティが重要である、という考えは共有されてきたと思うし、「働く」だけでなく住む、遊ぶ、癒しなど生活の全てと結びつき、提供していく方向に向かっていると感じる。場所を持たないということは場所を否定することではない。しかし、色々な場所に入り、自分なりのにぎわい作りの貢献をするには、どうすればいいのだろうか。また、そのような活動自体正しいのだろうか、という疑問をもちながら参加することになった。

生の課題や解決方法が共有されたセッション

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 セッションでは、「コワーキング運営者がスタッフをどのように集め、その際どのように気をつけるべきか」といった実践的なセッション、また小さいコワーキングスペースが会員を増やした事例紹介など、日本では得られないような情報がたくさんことが語られていた。また、グループでのディスカッションにおいては、「自分のコワーキングスペースでは、イベント貸しの方が利益率が良いのだが、コワーキングよりイベントスペースとして強化していったほうがよいのか?」といった事例について話し合うこともあり、各国ともに直面する悩みの共通性も認識した。

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 コワーキングスペースにおけるイベント作りはどこも苦労している一方で、そこに成功しているスペースは活性化しているという話も聞き、たかがイベント、されどイベント。精度を上げて行かなくてはいけない責任も感じたし、場所を持たないコミュニティビルダーは様々なコワーキングスペースとも協力できるのではないかというヒントも得ることができた。

社会へのインパクト、SDGsへの貢献の重要性

 今年からの新しいプログラムということで最終日に行われたのが、出身地域ごとのグループに分かれてのワークショップ。社会にインパクトをあたえることとビジネスをどのように両立させるか、People, Planet, Profitの観点をコワーキングスペース運営の中でどのようにバランスさせるかを考えることがテーマだった。
 以下のようなキャンバスに7つの観点「環境」「インクルーシブ性/平等」「持続可能な都市とコミュニティ」「教育」「健康」「パートナーシップと起業家の成功」「産業/イノベーション/インフラ」が挙げられ、タイムラインとして「現在やっている」「すぐアクションできる」「将来のアクションとしてできる」という分け方がされている。

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 ここで各メンバーはカードを引き、アクティビティの例(「クリーンな電力を使っている」など)について、自分のコワーキングでやっているか、将来できそうかを考え、当てはまるマスに貼っていく、というのと、
自分が引いた7つの観点のうちのどれかのカードについて、自分のコワーキングで将来やれそうなアクションを考える(「インクルーシブ」を引いたで、「イベントを多言語化、バリアフリー化する」など)ということで、どんな観点でどんなことができそうか、というのが見えてくる面白いものだった。

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 最後の発表では日本チームは「おすそわけ」という概念を伝えよう、という話になり、それはグローバルな「Sharing」でもあるけれど、ローカルな文脈があるものだなと感心したものだった。コワーキングはローカルを大事にしながらも、多様性のあるコミュニティをつなげることが必要で、その意味でも多様なバックグラウンドを持った人達が集まるこういった場に出て行くことの重要性を改めて感じることができた。

 各チームからは様々な意見が出たが、「コワーキングはローカルを大事にする」「コワーキングは多様性のあるコミュニティをつなげる」など持続可能な成長や多様性、平等性をうたう言葉が多くあり、自分が目指している世界の言葉が見えて嬉しくなった。

コミュニティビルダーって共通言語なんだ、という驚き

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 場所を持たないコミュニティビルダー、と自分を紹介することでどう受け止められるか、という不安はあったのだが、実際は「それは素晴らしいコンセプトだね!」「これからはそういう人が必要とされると思うよ!」とポジティブに受け止められたし、「コミュニティビルダー」という仕事はこの業界の人には共通言語として理解されていることに驚いた。

 また、コワーキングが生き方や働き方の多様性を受け止めるものであること、音楽やアートという分野にも貢献できるものであることも各国のコワーキングオーナーから感じ、自分の作詞・作曲家、シンガーとしての活動にもつながるものだということが確信できたのも大きな収穫だったと思う。これからも試行錯誤ではあるが、自分なりの視点でコワーキングの分野に関わっていきたい。

 ぜひ日本でコワーキングスペースに関わっている皆さんには、このイベントに参加してほしいと思うし、コワーキングという分野がもっと開かれ、もりあがって欲しいと願っている。

 なお、この時バリ島の様々なコワーキングスペースを見学させていただき、その規模と運営の素晴らしさに感動したことはこちらの記事にまとめたので、興味がある方はご覧いただければと!


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「まち」と「おと」をつなぐ東京下町のコミュニティビルダー&ミュージシャン。作詞作曲、ラテンシンガー、河内音頭取り(五月家一蘭)。世界の踊れる音楽/都会/銭湯/水辺/鉄道/大リーグ好き。noteではちょっと語りたい音楽、まち、旅の話などを書こうと思います。
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