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エンジン開発 Part 1

久しぶりの更新となってしまいました。

最近どんどん暑くなっていますね。体調を崩さず健康に気をつけて生活していきましょう。

さて、普段の作業の様子を少しご紹介します。エンジン開発では一体どんなことを行っているのでしょうか?まず初めに、エンジン開発は次のように進めています。

200815_作業フェーズ

では、この中で一番重要度が大きくなる工程はなんでしょうか?設計です。どれだけの推力が欲しいのか、どんな大きさにしたいのかなどなど、考えることは山のようにあります。もう少し詳しくみてみましょう。

設計フェーズを細かく分割してみると、次のように分けることができます。

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実際にはもっと細かく分けることができますが、なんとなくこんな感じだと思っていただいてかまいません。

準備では、ミッションを行うために必要なことが何かを調べます。例えば今回のプロジェクトの場合、ロケットを高度100 kmに飛ばしたいという目標があるので、そもそも技術的に可能なのか、参考にすべき事例はあるのか、勉強しなければいけない知識は何なのか、などを調べます。

概念設計では、調べた知識を元に様々な計算を行い、どれだけの推力が必要なのか、どんな燃料をどれだけ使う必要があるのかなど(ミッションの要求事項)を決定します。ここから、実際に図面に引き起こすための数値等を決めていきます。

詳細設計では、概念設計で得た知見を元に図面を引いていきます。3D CADで図面を作成していきますが、図面に起こすまでにもいろいろな作業があります。

さて、ここまでで気付いた方も多いかと思いますが、実際に図面を引いている時間はそこまで多くないのです。エンジンの設計を行っている間は、どんな構造がいいのか、どんな材料を使うべきなのかなど、ひたすら議論を重ねるばかり。設計は話し合いの積み重ねと言っても過言ではありません。

次回のエントリーでは、エンジン設計に踏み込んだ話をしようと思います。

共同代表
エンジン・インジェクター開発担当
田渕宏太朗

このプロジェクトの実施には多くの支援が必要となります。私たちの夢に、あなたの力をお貸しください。いただいたサポートは、宇宙へ飛ばすロケットの製作費に使わせていただきます。