小物(2023/04/25)
今日はQ社との商談があった。
実は先方の担当者であるソガさんがあまり得意でない。何かまずいことがあると理詰めでくるから面倒くさい。
もっともそれは自分が営業マンだからそう思うのだろう。営業をやり始める以前は広告代理店やウェブ屋を相手に、ソガさんより数段細かく理詰めでやってきた。随分面倒くさい担当だったに相違ない。
それを考えたら段々苦手意識も薄れてきた。今日は雑談の中でソガさんのご先祖が蘇我馬子(仮名)であるとわかった。
会社に戻ると社長に出くわした。社長は歴史が好きなのできっと食い付くだろうと思ってその話をしたら、「そんなことを自慢してくるのか?」と云い出した。
「別に自慢はされてないです」
「でも自分からそう云ってきたのだろう?」
「いや、こっちから訊いたんです」
「どうせ嘘だろう」
何だか頑なに否定をしたがる。挙げ句に「あいつはただ日和ってただけだ」とか「要領よく立ち回っただけのおべんちゃら野郎だ」と、会ったこともない他人の先祖をこき下ろし始めた。
どうやら、自身よりも "凄い" ことを認めたくないようだと気付いたから、それ以上何も言わずに黙っておいた。そうして、貶すことで己が優位に立てると考える社長、と思った。
商談よりも社長の相手で疲れたから、残りの予定はすべて明日以降に延期して席でどんよりしていたら、「百さん、これ食います?」とトミーがチョコをくれた。「どうもありがとう」と言ってもらった。
よかったらコーヒーを奢ってください。ブレンドでいいです。