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子商塾のヤマ場とα世代

子商塾とは?
子供に商いを通してお金や経済の仕組みとアントレナーシップを身につけてもらう私塾
子商塾公式HP


今回はカリキュラム中の3,4時限目、商品開発や販促関連の内容です。
本番の販売機会に向けて自分たちで商品企画、開発、販促、値付けなど商売でおおよそ行う一連の流れを参加児童・生徒に座学や実験を含めた事前学習を行ってもらいます。
内容は60分✖4時限を基本カリキュラムとして行います。
詳しくは公式HPをご参考ください。
ポイントはお手伝いではなく児童・生徒がイチ店長や経営者の立場に立って行う事にあります。 その為の教材や伴走する外部講師などサポート体制もしっかりしており子供のうちからお金や経済の仕組み「稼ぐ」を知っておくことはとても重要です。


商品開発

今回はカリキュラムで言うと後半戦になります。
前半は【売上-売上原価=あらりえき】を学んでもらっています。
それを今回も使うのですがみんな覚えているでしょうか?w
前半の記事はコチラ

しかも今回は少し難易度が上がります。それは実際の販売形態に併せて値段も細かくなるため。
例えば前回、座学の時は100円とか200円とか端数が無い状態でしたが今回はやることが一緒でも146円みたいに原材料費の計算などでどうしても細かくなります。計算の時に【売上-売上原価=あらりえき】が正しく仕組みが理解できていれば惑わないのですが懸念点でもあります。
それをイメージしつつ、今回は実験メインで子供たちも楽しいはずなので理解を深め、無事に終わるようやっていこうと事前に考えていました。


本日の舞台は町有の農村改善センターをお借りしました。
家でも良かったのですがこっちの方が雰囲気が出て子供たちのテンションも上がるかな?作戦w

今回は2チーム編成でそれぞれ梅ジュース、ポップコーンと決まったわけですがこちらは梅ジュースチームで東京チーム(ポップコーン)は今週末に同じことをやる予定。
大まかな味のイメージは前回、
・炭酸
・水
・お湯
と決まっていました。
私は炭酸とお湯かな~と思っていましたがお水を言い出したのは子供達で「炭酸苦手な子もいるから!」と。
他の子に気遣えるなんてなんといい子に!と我が子でもないのに勝手に涙ぐんでしまう私。。。子供たちにばれないようにしてたのは秘密ですw

美味しい!を見つける為、炭酸割りの分量を色々試行錯誤しています。

それぞれの割ものによって梅シロップの濃さも変えた方が良い!とどんどん子供たちから意見が出ます。そしてどんどん作ります。私は見守りつつ計算やお湯(危ないので)の取扱の時に少しお手伝いくらいでチームワークもばっちりです。

こんな感じです。これは四回目でしたがそれぞれの割もので行ってますので相当数になってますが本人たちはとても楽しそう!やはり体を動す実験・実践に勝るものはありませんね!

大人たちはおおよその味が予想つくので少々飽き気味ですがいけませんよwしっかりと付き合う事が大事です。我々は結果を知っていても子供たちは知りませんし初めてのもの、わくわくに大人も乗っかりましょう!!

しっかりと味見して濃度変えてます。
特筆すべきは変えながら濃度が濃いと儲け減る的な意見が出たこと!
またも涙ぐむオジでしたww

といった形で計三種類、それぞれの濃度が出てここからは前回のおさらいしながら実際の原材料費から最終の販売価格(前回おおよそ300円程度で決定)と目標個数を決定します。

上の画像の赤丸囲いの少し左下に
・数を増やす
・値段を上げる
と記載あります。
子供たちへコレを問いかけたんですが値段を上げる選択肢へは消極的でした。デフレ/インフレといった考えからもこの時代に生きるα世代特有なのかな?と思ってみたり。この辺りはまた別の話になりますので伝えられたらいいなぁ。
閑話休題
子供たちが選んだのならばそれで話を進めていきます。では何個売れば自分たちの設定した目標(あらりえき)に届くのか計算をしてもらいます。方程式の考えになるんですがそこはまだ5年生ですから難しい。なのでとりあえず切り良く100個では?と問題を投げる。
ここで最初に懸念していた事態が起こります!行き詰まるんですね、計算に。そして計算が出来た子と難しい子に分かれてきます。これは仕方ありません。正解かどうかはわかりませんが私は出来てる子はひとまず、悩んでいる子に全集中します。なぜかって?楽しくないじゃないですか??自分だけ?な状態だと。
加えて、みんなが理解している手応えがあったので少しレベル上げて一杯の計算ではなく10杯での計算に切り替えたことも要因です。私のミスです。
でもね、しっかりと計算のしくみ【売上-売上原価=あらりえき】は理解してるんです。だから大丈夫。しっかりと一杯分に直して、手に実際にコップを持ってもらってイメージを伝える。
一杯の梅ジュースとその中身と~と言い直すと、出来ました!
途中で単位などを変えるとだめですね。仕組みはわかっていてもこれのせいで
計算間違いをしてアレ?→考え方間違っている?→何かを変えて再計算→違う、、、
の悪循環に陥ります。これには私が猛省です。子供は悪くないです。
これは今後行っていく方々は注意をしてください。
でも最後は出来てよかったです。つくづく学校の先生って日々、これをもっと多い人数相手にやるわけですから脱帽します。

この苦難を乗り越えた子供たちは販売個数106杯というすごい目標にたどり着きます!これまでの子商塾での記録は76杯ですから1.4倍の数です。ただ道の駅という場所、そしてみんなの営業力に期待をして出来るよ!と後押しです。


お店の名前と販促グッズ

Canvaを数年前から使い始めている私ですが、今回の子たちが創ってきた当日のチラシはなんとこのキャンバで作って来たそう!さすがα世代、デジタルネイティブっぷりが半端じゃないです!!

Canvaを使いこなす5年生!恐るべしα世代!

デザインは色違い等で7種類ほどの候補からせ~ので指さしで決定(笑)
決まった名前と商品価格をこの後入れてもらって完成予定。

成功か失敗かは問題ではない

最後に、この子商塾は商いを通してお金とアントレナーシップを、、、と色々と申しますが決して成功させることが目的ではないと私的には考えております。成功すればそれはそれでよいですし、失敗はそこから解決することを学べます。なんで失敗したのだろう?どこを直せばよいのだろう?といった具合に成功では学べないことが学び直せる絶好の機会でもあります。

私自身、沢山失敗してきて学んでいる事が沢山です。
とかく、日本人は失敗を良しとしない風潮、リベンジしにくい環境が多いと思います。あまつさえ、失敗を恐れるあまり積極的に考えられなくなり周りを伺う、他に追従するといった二番煎じに甘んじることもしばしばあるのではないでしょうか?
子供たちにはそういった失敗への耐性、やり直し方を伝えられるのでただ黙って成功するより得るものは多いとさえ感じます。
ゆえに、今回子供たちが自分たちで目標を大きく設定したことは非常に喜ばしい事。どちらの結果を迎えようと得るものはそれぞれにあります。
その結果がどちらになろうと大一声は
「よく頑張った~!すばらしい結果だ!」と言おうと決めています。


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