内野ゴロー

どんなつまらん物でも、ひょっとしたら口八丁でフワッと売れてしまうのではないか? ヤフオ…

内野ゴロー

どんなつまらん物でも、ひょっとしたら口八丁でフワッと売れてしまうのではないか? ヤフオク!その可能性に魅せられた内野ゴロー。とうとう天命の50歳を過ぎ、はや一年が過ぎる。 一児の父。娘との年齢差は46歳。 そんな私に朗報だ!何と!トイザらスで孫割が使えます。

最近の記事

娘に三輪車を買う・5

 彩菜を寝かしつけた後、私は、さあ、いよいよとばかりにノートパソコンを広げた。  妻、恵理との共用パソコンだ。自室には持っていかず、リビングで使用することを我が家のルールとしている。なので、やましい用途で使用はできない。  実のところ、パソコンの知識に於いては、恵理の方が断然詳しい。もし不審な動きを見せたならば、立ち所にその行動を解析されてしまうだろう。  私たちは、元同僚。恵理とは、技術部で働く堅物たちとの会議で出会った。  その頃の恵理は、バリバリのエンジニアだった。私

    • 娘に三輪車を買う・4

       翌日。私たち家族3人は、朝から出かけた。  彩菜が、いつしか連れて行った事がある綾瀬の運動公園で遊びたいと言い出したからだ。  我が家からはそう遠くはない。だが、昨日とは打って変わっての快晴に恵まれたおかげで、道中はとても渋滞していた。公園に着いてからの駐車場待ちも含めて1時間半ほどかかった。  そこは米軍厚木基地に隣接したとても大きな公園で、良く晴れた土曜日は、同じく小さな子供を連れた親子が訪れていた。一瞬でも目を離したら、彩菜なんてすぐに行方不明になってしまいそうだっ

      • 娘に三輪車を買う・3

         坂下とガストで別れてから、会社に戻る道中。予想よりも早く雨が降り出した。それはそのまま雪になってしまうのではないか?そう思わせるほど冷たい雨だった。  だが、結局は雪にはならなかった。東京で12月に雪が降ることは滅多にない。  坂下は、店を出たその足で、行き先を告げずにNHKホールの方面に去っていった。  今頃あいつも雨に打たれているに違いない。(嗚呼。あわれ濡れネズミだな。可哀想に…)と、鼻で笑いながら心にもないことを呟く。  会社は少し走れば目と鼻の先の距離であった

        • 娘に三輪車を買う・2

           彩菜の誕生日は4日後に迫っていた。更には、その翌週にクリスマスも迫っている。  我が家では、まだ明確なルールを設けていないのだが、とりあえず誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントを、親の都合で一緒にしてしまうつもりはない。  彩菜も今はまだ、サンタクロースという幻のお爺さんの事をよく分かっていないが、そのうち友達とそういう話をするようになる。12月の冬休みをファンタジックな夢とともに、いつしか特別なものとして感じ始めることだろう。  なので、できるだけその夢の期間を、親と

        娘に三輪車を買う・5

          娘に三輪車を買う・1

           昨年の12月の話だ。  もうすぐ誕生日を迎える娘が、プレゼントに《ある特殊な自転車》を欲しがった。  お向かいに住む中村さんのお嬢さんが、玄関前の私道で助走を付けて走り回っているのを常々見ているからだろう。娘の彩菜(あやな)よりも2つほど年上だ。  名前は確か、ミカちゃんという名前だ。ハツラツとした子で、休日に玄関前で会えば元気に挨拶をしてくれる。 「おじさんこんにちは!」 「ああ。こんにちは。いつも元気だね」 「うん!」  この子は彩菜の面倒をよく見てくれる。  我が

          娘に三輪車を買う・1

          売り口上1000本ノックの始まり

          第1球目押手ハンドル付き三輪車をお譲りします。 (商品名:へんしん!サンライダーFC 色=ローズピンク) 出品者:1000fungoesさん 総合評価:☆☆☆☆☆ 100% 【商品説明】 一昨年の11月。娘の誕生日に買ってあげた三輪車。 何と、パーツの組み換えによってバランスバイクにも変形するという優れモノ! さぁ!乗るがいい我が娘よ。新しいギアだぞ! 娘の成長を後押しし、期待に胸が高鳴る私。 しかし、ペダルの足漕ぎが二歳児にはまだちょっと難しかった…。 幾日か練習を重

          売り口上1000本ノックの始まり

          はじめに|私のコンセプト

          例えばあなたは、《ヤフオク》で商品を手に入れようとしたら何を重視するだろうか? 現在の価格?そうですね。確かに。出費は少ないに越したことはありませんからね。 入札ライバルの人数?それもそうですね。人気商品ともなると注目しているライバルは少ない方が消耗戦になる確率が低い。 商品写真?状態は入札に値する美品か?ごもっとも!それは当然ですよね。どうせ手に入れるならば、できるだけ新品に近い物の方が良いに決まっている。うん。誰だってそうです。 え?私?私はですね…。断然、《出品者の

          はじめに|私のコンセプト