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メンタルセミナー/傾聴を学ぶ〜相手に安心して話してもらうには〜

MANGO株式会社では、外部講師を招き、従業員向けの研修を実施しています。これまでにもキャリアセミナーや資産形成、ダイバーシティセミナーなどを開催してきました。

今回は、従業員の面談スキルを高めることを目的として、一般社団法人メンタルケア OneWin代表の杉尾 由香さまを講師に招き、傾聴に関するセミナーを開催しました。

講師の杉尾さまは、2002年にカウンセラーとして職場のメンタルケアを中心に活動を始め、医療現場や教育機関でも約20年間カウンセリングを行われてきました。「一人ひとりにもっと丁寧に関わりたい」という想いのもと、2024年4月に「メンタルケアOneWin」を設立し、職場の人間関係・子育て・パートナーとの関係など、幅広い悩みに対してカウンセラーとして奔走されています。

人は、わかってもらうことで自ずと成長していく

傾聴セミナーのスタートは理論学習から始まります。傾聴がなぜ良いのか、面談に取り入れる意義などを、カウンセリングの歴史や進歩、また杉尾さまの実体験も交えて教えていただきます。

傾聴を通して、相手をわかってあげることには大きな力があり、内省や動機付け、思考や行動の促進につながっていくと言います。一方で、仕事におけるコミュニケーションは、どうしても指示や報告といった依頼や業務進捗にまつわる内容が多くなるため、仕事を進める「人」に焦点があたりづらいことが多々あります。

そういった、普段の会話や面談の中で、相手の話をきちんと聴く方法を心得ておくだけで、コミュニケーションの質や、業務パフォーマンスの向上にもつながる可能性があることを学びました。

人との向き合い方を学んで活かしていく

傾聴を学ぶ背景を教わった後は、どのように人に向き合うと、相手は話しやすくなるのか。その逆に、どのような態度をとると、心を閉ざしてしまうのか、ということを学んでいきます。

視線や表情、相手の話を聴く姿勢、声のトーンからスピードといった、話し手が心を開くことに、非言語の部分がどれだけ重要なことか、また聴き手として意識しておくべきことを、事例とともに解説いただきます。

また、話し手のしぐさや服装なども、相手を理解する上で大切な情報になり得ることもアドバイスいただきました。

みんなで傾聴ロールプレイを実践

理論を知り、事例をもとにした解説を教わったら、さっそく参加者全員でロールプレイをやってみます。2人1組に分かれ、話し手・聴き手役を決め、ダメな聴き方(無反応、足を組む、威圧的など)、良い聴き方(うなずき、あいづち、感情に応答するなど)を交互に実践します。

ロールプレイをしてみると、コミュニケーションにおける非言語の部分の影響が大きいことを思い知ります。また、話し手・聴き手の両方を体験することで、どうすれば、より話し手が安心して語ってくれるのか、ということを体感します。

ロールプレイ後は、ダメな聴き方をされると、「とても不快な気持ちになった」「話さなければよかった」といったコメントが出た一方で、良い聴き方をすると、「話して良かった」「うれしい気持ちになった」というコメントが出て、参加者それぞれ、話の聴き方の気づきを得ることができました。

最後に

研修の最後にアドバイスをいただきました。相手が話す際に、その人なりの価値観や物事の捉え方というものがあるからこそ、自分と異なるところが出てきますが、その違いを否定も肯定もせず、聴き入れることを大切にしてほしいということです。また、共感と同感は似て非なるものであり、同感はその人の自己成長を奪う可能性があるので、自身の応答が共感なのか同感なのかを意識しておくと良い、という内容です。

イベント終了後は、参加者がそれぞれ経験したことをもとにした質問や面談の方法、また子どもとの接し方まで幅広い質問が挙げられ、大盛況とともに終了いたしました。

より良い人間関係を構築し、だれもが自分らしく働ける職場環境をめざして、日常のコミュニケーションの中に、さっそく活かしていきたいと思います。

今回傾聴セミナーの講師を務めていただいた杉尾さま、誠にありがとうございました!

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