『傲慢と善良』を読んで怒っている①
読書に何を求めるかは人それぞれだが、当時の私にとってそれは少なくとも怒りではなかった。
だから『傲慢と善良』を読了したあと自分の胸に残った感情に驚き、気持ちを静めようとレビューを漁った結果が絶賛の嵐だったことにも軽い絶望を感じ、現在は未だに消えることなく沸々と湧き上がる感情をどう処理するべきか戸惑っているところだ。そういうわけで『傲慢と善良』をめぐる感情の断片をここで整理し、なんとか冷静さを取り戻したい、というのがこの記事の主旨である。
(注:作品批判や評論というよりも自己