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25歳になって記念日を祝ってもらった話。

私は5ヶ月女だ。

5ヶ月女とは、人と付き合って半年記念を待たずして5ヶ月で振られる女のことを指す。

大学時代に初めてできた彼氏は、留学先で突然の別れを告げてきた。

「冷めちゃった.....」

この言葉を聞いた時の衝撃は今でも忘れられない。
2人目の彼氏については、こちらから連絡をしない限り1ヶ月以上音沙汰なし。
3人目の彼氏についても楽しくLINE電話をした後に、メールで突如のお別れ連絡。

とにかく私は、前触れも無く5ヶ月で綺麗に振られてしまうのだ。

そんな私も25歳にして、1年記念日を祝うことができた。記念日として旅行へ行こう、そう言ってくれた彼は私を連れ出してくれた。

普段は細かく旅行のしおりを作成する私も、今回に限っては彼氏にプランを一任していた。ホテルで美味しいディナーを楽しんだあと、そのイベントは発生したのだ。

蝋燭の火花がパチパチと、素敵なホールのショートケーキが私に向けられる。

「1年間ありがとう」

シンプルな一言だが、私にとっては信じられないほど嬉しい言葉だった。
5ヶ月で前触れもなく振られ続けてきた私だったが、人と長く付き合うことができた、彼なら私を受け入れてくれる人間に違いないと確信が持てていた。

そんな1週間後、私は彼氏に突然振られた。

5ヶ月女が1年女へ、甘いケーキを通じて1つ成長した。1泊2日の旅行で食べた、初めての記念日ケーキの味は一生忘れないだろう。

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