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ソフト開発以外も学びたいなら中小非IT企業はお勧めではありますが

 社内SEに転職したい方、特にソフト開発、システム開発のみに従事されてきた方は、あまりの業務過多から抜け出すために、希望される方は多いのではないでしょうか?。
 今は、昔に比べ、そのような繁忙続きで開発するスタイルは少なくなってきているのでしょうけども、分野によってはまだまだありえるかと。
 かく言う私もあまりの過労で、もうIT企業は嫌と言う事で、非IT企業に転職をしたことがあります。それまでは、ソフト開発企業に何度も転職を繰り返してしまいましたが、最も長く勤務した企業でもあります。

1.IT企業時代

 ほぼどこの会社でも、月100時間超えの残業でした。
 幾分楽な企業では、逆に2時間半の通勤だったり、元請け近くのウイークリーに人柱として数か月送り込まれた事もありました。
 また、深夜までの業務で、週に3日はタクシーで帰宅。勿論自腹で、手元に残るお金が毎月が5万と言う時が数か月続いた会社もありました。

 やった分、丸々お金が入ると言う事がない、いわゆるサービス残業で、30代は生活苦続きでもありました。20代の頃は、働きづめでもあったので、支出がほぼなく貯金と言う状態ではありましたが、サービス残業がなければ、アウディは新車で買えたくらいです。国内企業でしたので、まあ悪くない額と思ってます。

2.非IT企業時代

 そんなIT企業時代を過ごしてきたので、本当に非IT企業は、パラダイスそのものでした。
 勤怠管理されていない会社であり、当然にサービス残業続きでしたが、それでも、60時間も残業していなかったと思います。勿論、繁忙の月はあり、帰宅が午前様と言う日も何度かありましたし、退職までの数年間は、お昼もとれない状態が、月の半分以上ありはしましたが、それでも労働状況は、雲泥の差でした。
 何よりも、自社内で働けると言う事と、自分で仕事内容をコントロールできるという事、つまり納期に追われないとか、営業が勝手に決めてきたデスマーチプロジェクトに遭遇することがなく過ごせたからです。

3.もっと早く非IT企業に転職しなかった理由

 転職活動で、たまに聞かれる事として、「ユーザ企業への転職をしなかったのは何故?」と言う事がありました。 

 私の頃は、今のような転職当たり前の時代ではありませんでした。
 IT企業数社目で、やっと今のような転職が簡単に急にできるようになりはしましたが、社内SEの求人は、ひじょうに乏しかったのです。
 希望する勤務地が少なく、あったとしても、私が持つスキルよりももっと古いスキル(コボルとかIBMメインフレーム等)や全く使ったことがないツール(ロータスとか)の経験必須の企業ばかりだったのです。
 結果として、行きたいのに見つからないというものでした。

 あるいは、今回は社内SEでの募集だが、数年後には地方転勤で、そこでシステム保守か、全く異なる職種に異動(ひどい会社は、都内本社で社内SE数年後、地方の鉄塔工事)という、これ「採用として問題あるのでは?」と言う企業ばかりでもありました。

4.時代は変わり

 ここ数年の変異かと思います。
 そんなユーザ企業を切望するのに愕然とするようなスキルを募集する企業は、かなり少なくなってます。
 ロータス経験の企業なんて、もうないですよねw。
 たまにコボルやホスト機の経験募集する企業はありますが、そもそも40歳までとか、400万代の年収で来るわけない人を募集している企業だらけです。
 ユーザ企業の中途採用も増えてますので、今風のスキルを持っている若い方は、かなりユーザ系への転職はしやすくなっている時代と感じてます。

5.でも安易な転職はしない方が良い

 ここからは私の経験であり、他の記事でも書いてきたことですが、安易に社内SEやコーポレートエンジニアへの転職は、されない方が良い企業があります。

 もし、今の職場に満足していなくても、不満がないならば、転職されない方が良いです。
 まだまだ、転職者には、企業は良い印象を持ってません。収入面も一時的にアップするかもしれませんが、トータルでみれば、今の会社に居続けた方が、退職金含めて良いケースもありえます。
 よほど、最初が底辺企業で、大手に転職したとか、外資を渡ってきたという方なら、あてはまらないでしょうけど、そういう方は、少数派と思ってます。

6.お勧めしないユーザ企業はある

 それは、中小企業。
 しかも情シスがない企業です。
 あったとしても、総務部門長兼務や面接でその長が出てこない企業は、問題あありです。

 理由は、その会社での扱われ方が低い職種だからです。
 ある意味、不要職種でもあります。
 当然、キャリアも望めないので、収入が上がることもないですし、私が経験した企業のように、勤怠管理がされてないまま、他業務兼務でサービス残業となりえる、大損生活が待ってます。

7.IT諦めるなら利点はありもする

 しかし、もしこれまでの開発人生に疲れたなら、こういう企業は楽でもあるのが利点です。
 但し、前述したようなキャリアアウト、スキルアウトの人生がまってます。
 もう諦めるのを前提として、適当に生きるならば、そういう企業もありだということです。

 そして、利点としては、その会社の総務や経理のやり方を知ることができます。
 そもそも、そういう会社では、毎日ソフト開発やネットワーク保守作業が発生しないのですから、暇と思われて他業務兼務させられるわけです。
 兼務を良しとするかです。
 本業が忙しくなれば、当然残業になりもします。急なヘルプやキッティングで、繁忙期は1人だけ残業となりえもします。

 これを良しとするかです。




情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。