東があって西がない

私の出身地は新潟県村上市である。
普通ならここで、町の紹介に入るところなのだが、
その辺りを説明しようとすると、社会の授業、もしくはそれに分類されるYouTubeの動画ような内容になってしまうので、ここはWikipediaに譲ることにする。一応、地元の名産品や、観光地はいろいろある。(…と個人的に思っている)

今回触れたいのが、地元にある村上市立村上第一中学校だ。
昭和45年4月に設立したそれなりに歴史のある学校なのだが、大きな疑問がある。

「第二中学校」が無いのだ。

これは別にこれ以降中学校が設立していないからと言う訳でもない。
第一中学校以降設立した学校に「第二」が付いていないのである。「第二」を使うのが定石、定番、定例だと思われるのだが見事に覆されているのだ。

第二を使うチャンスはそれなりにあった。
市内の少子化が進み、学校の統廃合が進んでいく中で、新たにできた中学校は第二ではなくことごとく、その地区の名前が冠される。やがてその中学校も廃校となり第一中学校に吸収されたりと言ったことがあった。

そんな中で決定的なチャンスが訪れた。第一中学校の学区の一部と山沿いの中学校が合併し新しい中学校を設立することになったのだ。新中学校の校舎が出来上がり、いよいよ学校名が発表されることとなった。学校名が何になるのか友達の間でも家族内でもそれなりに話題になった。中には「いよいよ村上市に第二中学校ができる」と言っている人たちもいた。恐らく多くの人が、新しい中学校の名前は「村上市立村上第二中学校」と思っていたのではないだろうか。

そんな中で新しく出来た中学校の名前。

「村上市立村上東中学校」

「第二じゃないのかよ!」
「東があるなら西もないとしっくりこないよ!」
と言ったツッコミが各所で巻き起った。そんな離れ業を平然とやってのける村上市!そこに痺れる…と言う定例文句は置いておくとして…結果として何とも納得がいかないというか釈然としないというかそんな微妙な感じになった。

もし正解が「新潟県村上市」というあるなしクイズを考えるなら、「第一」があって「第二」がない。「東」があって「西」がない。みたいな形で成立すると思われる。ちなみに言うと小学校では村上市立村上南小学校があるが、村上北小学校は存在していない。つまり、「南」があって「北」がないも成立してしまう。

何とも不思議な感じがするが、こういった現象は他の市町村で起きているものなのだろうか。ちなみに今住んでいる静岡県長泉町でも長泉中学校と長泉北中学校はあるが、南、東、西はないので…

名前を決めるのはその時々でやり方があったりするのだとは思うが、
村上市がこのようになった経緯は非常に気になるところである。

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