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オンリー1よりナンバー1 な、スノストの話。

日本のエンタメ・音楽シーン。2020年、最初のトピックスは「SixTONES」「 Snow Man」のメジャーデビューと、その特大キャンペーンでしょう。

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ジャニーズ事務所、ソニー・ミュージック、エイベックス・エンタテインメントが、全方位にフルパワー発揮した、今回の「SixTONES vs Snow Man」のメジャーデビュープロデュース。

多くの人が目にされと思いますが、アーティスト・アイドルのプロモーションとしては、近年稀に見る大規模なキャンペーンが仕掛けられました。

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新世代ジャニーズとして

少し遡ると、「SixTONES」も「Snow Man」も、どちらもJr.時代から、ジャニーズjr.チャンネルなるYoutubeチャンネルへの出演等、これまでには無かった新たなタッチポイントと距離感で、ファンとのエンゲージメントを高めて続けていました。

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特に「SixTONES」はYoutubeの広告起用など、ジャニーズに新たな風を吹かせるアイコン・ニューホープとして、水面下でその存在感を、着実に高め続けてきました。

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まさに、新時代のジャニーズの「顔」として、満を持して売り出された『SixTONES』、そして『Snow Man』。

そのデビューシングルは、発売3日目にして売り上げ100万枚を突破。『KAT-TUN』のデビューシングル『Real Face』(2006年)以来、ジャニーズ事務所14年ぶりのミリオンヒットシングルという快挙を達成しています。

SNS時代のパワープッシュの難しさ

一面的には、新時代を担う両アーティストの華々しい大ヒットデビュー「めでたしめでたし」というトピックスですが、SNSやニュースのコメント欄は、この快挙をたたえるものばかりではないようです。

記事を要約すると…
「抽選で当たるハイタッチ券で、CDを大量購入させるやり方がエグい」
「CD売り上げの枚数やランキングが、2組合算であるのが意味わからん」

という文脈で、一部ファンからも批判を集める事態になっています。

「ナンバー1に、ならなくてもいい」
「もっと、もっと 特別なオンリー1」

という歌詞の歌が、その昔に流行りましたが、

「いいえ、ナンバー1にならなきゃ、駄目です
「もっと、もっと特別なナンバー1に、ならなきゃ駄目なんです」

と言わんばかりに。

「新時代ジャニーズの顔」という、両アイドルに持たせたいイメージとは相反した、旧来式の〈プッシュ型・大声型〉のマーケティングを展開。これが共感を集めないどころか、ファンからの反感を招くのは、無理からぬ話ですね。

「人気にしなければ…!売らなけれな…!」という、プロデュースやバックステージ側の〈欲〉まで、しっかり透けて見えてしまうのが、この透明性のSNS時代の恐ろしいところです。

〈評価が評価を呼ぶ、ストリーミング時代の音楽ヒット〉という市場が、日本でも少しずつ形づくられている中で、トレンドに逆行したパワープッシュは、市場にアレルギー反応をもたらします。

もちろん〈売れりゃ勝ち〉も確かに一つの事実ではありますが、このキャンペーンで、何が成功か、何が課題かは、設定する達成目標によって意見の割れるところです。

個人的には「SixTONES」も「Snow Man」も、これまでのJr.時代は、新時代・新世代感を湛えたジャニーズアイドルというイメージを抱いておりましたが、今年いよいよメジャーシーンへと飛び出し、本格的に「ナンバー1」の十字架を背負いながら、どのようにジャニーズとしての新しい風を吹かせていくことができるのか…

彼らの、脱旧来型のマーケティング、プロモーション、チャレンジを応援したいものです。





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