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読書記録

■悪寒/伊岡瞬

大手製薬会社社員の藤井賢一は、不祥事の責任を取らされ、山形の系列会社に飛ばされる。鬱屈した日々を送る中、東京で娘と母と暮らす妻の倫子から届いたのは、一通の不可解なメール。“家の中でトラブルがありました”数時間後、倫子を傷害致死容疑で逮捕したと警察から知らせが入る。殺した相手は、本社の常務だった――。単身赴任中に一体何が? 絶望の果ての真相が胸に迫る、渾身の長編ミステリ。

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以前1度読んだことがあったのを忘れて再読しました。
読んでるうちになんとなく内容思い出しましたが、最後は覚えていなかったです。
犯人が誰かも自分が想像していた人物とは全く違っていました(笑)
しかし、今回の犯人…性格悪すぎる。
そして、そんな理由で殺人まで考えがいくっていうのがちょっと理解できないです(でも、小説ってそんなもんですよね)
物語は、前半は主人公の置かれた立場に同情してしまいましたが…中盤から物語が「おやおや??」というどこか怪しげな雰囲気になり、後半はもう「え!そうなの?それホントなの?」と頭がパニック状態でした。
一つの物語なんですが、全く違う2作品を読んだような感覚になりました。

■告解/薬丸岳

深夜、飲酒運転中に何かを撥ねるも、逃げてしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。罪に怯え、現実を直視できない翔太に下ったのは、懲役四年を超える実刑だった。一方、被害者の夫・法輪二三久は、ある思いを胸に翔太の出所を待ち続けていた。贖罪の在り方を問う傑作。

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終始苦しい読書でした。
被害者、加害者、それぞれの家族、友人、すべての人の気持ちがとても細かく書かれていました。
罪を犯した事実は決して消えることはありません。
一生罪を背負い生きていくことが、罪を犯した者の宿命なのかもしれないと厳しいながらも思いました。
本作ではあまり目立っていませんが事故を起こした本人と事故を起こすきっかけとなった人物が出てきますが、そのきっかけを作ってしまった人物が個人的には気にかかりました。
その人物も、罪としては裁かれないものの、加害者と同様の罪を背負って生きていかなければならないのかもしれないなと思うとなんとも切ない気持ちになりました。
これはその人の性格というか考え方にもよるかもしれないですが、もし自分だったら、加害者と同じ、それ以上に一生心に傷が残っていくだろうと思いました。

■失踪症候群/貫井徳郎

警視庁には、警察組織が扱いにくい事件を捜査する影の特殊工作チームが存在する。警務部人事二課の環敬吾が指令を送るのは、私立探偵・原田征一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄、プロフェッショナルなメンバー3人である。若者の連続失踪事件。その背後にあるものを探るべく、チームは動き出す。最後のページまで興奮がとまらない、大人気「症候群シリーズ」新装版・三月連続刊行、第一弾!

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謎の主人公環敬吾と彼の指示の上で行動する3人の人物。
4人の関係性もよく分からないまま、読み始めました。
若者の失踪事件を追いかける彼ら。
淡々と進んでいくストーリーなのに、読み進めるほどに先が気になる読み心地でした。
じっくりと読みたい、そんな1冊。
主人公の環も物語上特に目立ったこともしていないし、彼が何者なのかもよく分からないのに、「あ、なんかこの人すごいんだな」っていうのが感覚的に伝わってきました。
失踪事件の裏側に隠れていたもう一つの事件にそうきたか〜〜と静かな驚き(笑)
「症候群シリーズ」と言われている第1弾の作品のようで、残りも読んでみたいと思います。

■コーヒーが冷めないうちに/川口俊和

お願いします、あの日に戻らせてください―。「ここに来れば、過去に戻れるって、ほんとうですか?」不思議なうわさのある喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の女性たちが紡ぐ、家族と、愛と、後悔の物語。

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とてもいい話で、心が暖かくなりました。
文章も読みやすくて、すらすらと読めます。
人って、誰しも後悔したり、悔やんだりすることがあると思うけど、それが相手も同じように感じているとは限らない、人の気持ちはその人のものなんだと思いました。
過去に戻っても現実は変わらない、残酷だけれど過去や未来を見たことで「心」が変わる…感動とともに考えさせられる1冊でした。

最近は読書時間がめっきり減ってしまいました。
自分なりのペースでゆっくりと読書記録続けていきたいと思います。

皆さんの本を手に取るきっかけになりますように。


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