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何者でもある私

私は優しくありたい。
でも、優しくありたいと願うほど、優しくせねばならない気持ちに支配される。

常に自分を監視し、優しくない自分を戒める。やがてその矛先は、優しくないと感じた者を攻撃する。

「あいつ、もっと優しく出来ないのか!」と…

こうありたいと願うこと、願わねば叶わないけど、時にそれは「そうせねばならない」へと変化する。そして、最初に願った姿とは真逆へ進んでしまう。

自分らしさとは、自分が作り出したイメージであり、そこに真理は無い。本当の優しさもない。

優しさや安心は、相手に渡す物じゃない。
ただ、ジャッジせずに受け止める。相手との関係性に価値やメリットを見出そうとせず、敵か味方か判断しようとせず、ただ相手を知りたいと思うこと。

じゃあお前は何者なんだ?
うん、私は何者でもありませんね。

でも、何者でもありますね。

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