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詩集 恋と、愛と。

初恋

初めて
あなたに 会った時
僕の心は
揺らめいた

波のように
穏やかに
時に
荒々しく

あなたに
会う度
その あなたの瞳の
虜になっていく

あなたに
この心の 揺らめきを
伝えられないまま
別れた時

僕は
初めて知る
これが
”初恋” だったと…


月が綺麗な夜でした

あなたと
初めて会った日
月が綺麗な
夜でした

その日以来
わたしは
すっかり
あなたの
虜になりました

月が綺麗な
夜が来る度
わたしは
余計に
あなたの事を
考えてしまうのです

月が綺麗な
夜は
わたしを
”恋”という病に
侵してしまったのです


あなたという海

初めて
あなたと
出会った時は
まだ 足がつくくらい
あなたという海は
浅かった

でも
あなたに
会えば会うほど
あなたという海は
深くなり
次第に
足がつかなくなっていった

わたしは
あなたを
愛してしまったのだ

そうして
何も手がつかないくらい
わたしは
あなたという海に

溺れてゆく
溺れてゆく
溺れてゆく

いつしか
息が止まったように
わたしは
あなたという海に

沈んでゆく
沈んでゆく
沈んでゆく

気付けば
あなたと
出会う前の岸辺に
戻ることは出来なくなっていた

こんなにも
わたしは
あなたを愛し
あなたという海に
溺れ 沈んでいってしまったのだから…


花魁~カクテル”花魁”に寄す~

嗚呼、君よ。
美しき桃色を羽織って、
僕を誘惑する。

君を抱くと
僕の頬は赤らめく。
それとともに 君は
少しずつ、少しずつ、
僕の中へ沈殿してゆく。

嗚呼、君よ。
最中にも 艶と香りで、
僕を虜にする。

そして 背徳感を
僕にもたらす。
それとともに 僕は
少しずつ、少しずつ、
君の中へと墜ちてゆく。

嗚呼、君よ…
桃色の君よ…


夢の夜

夢の夜は
長く思えて
実は短い

その夜に
僕は 君に
いくつの 愛を
伝えられただろう

夢の夜
それは…

儚くも美しい
君との空間


愛の火よ

わたしと
あなたに
愛の火が灯る
静かにゆっくりと

愛が生まれる

わたしと
あなた
広い世界で
めぐり逢えた
ひとつの奇跡

愛を育む

距離が
縮まる度に
わたしと
あなたの
愛の火が
燃え上がる

ときに美しく
ときに狂おしく

愛の火よ
燃え続けよ
絶え間なく!


ハグは魔法

ハグは魔法

あなたの
体温を感じる

それだけで
わたしの心は
ホッとする

ハグは魔法

あなたの
優しさが伝わる

それだけで
悩みや疲れが
吹き飛ぶ

ハグは魔法

何度でも
あなたに
会いたくなる

ハグは魔法

あなたに
出会えて
良かった


悲しみを滲ませた背中

明かりひとつない部屋で
二人は抱き合った

いつもは
気丈に振舞う
きみだが
背中は
悲しみを滲ませていた

その背中から
きみが
ひとりで何かと
葛藤しているのではないかと
感じ取る

きみの
背中に
滲ませた悲しみを
分かち合えないだろうか

沈黙の中で
しばらくの間
ぼくは きみを
抱き続けていた


接吻ーKISSー

瞳を閉じて
互いの唇を重ねた

その瞬間
ときが止まったように
何も聞こえず
互いの鼓動だけが
聞こえてくるようだった

再び
唇を重ねる日には
互いの未来が
見えてくるだろうか?


続・接吻ーKISSー

再び
きみと
唇を重ねた

やはり
この瞬間は特別だ
時は止まり
二人だけの時間が
流れてゆく

互いの想いが
唇から伝わってきた
その瞬間
互いの未来が
くっきりと見えた

きみへの
溢れるこの愛

いつしか
きみのいない日常は
考えられなくなってしまった
天へと旅立つまで
寄り添いたいほど
愛おしい きみよ

あのとき
交わした接吻は
愛を誓うため
そして
互いの未来を描くため


指輪

左の薬指に
輝く 指輪は
きみとの
愛の証

これからは
今まで以上に
多くの困難が
待っているだろう

だが
きみとなら
きっと乗り越えていける

指輪は
愛が実るまでの
道のりを示し
さらに
愛を深めるための
証であるからだ

誰にも
負けないくらい
大きな愛を育み
誰にも
負けないくらい
幸せな家庭を築いてゆこう


きみは太陽

きみは太陽
一緒にいる
ただそれだけで
ぼくの心はホッとする

辛く苦しく悲しみに侵され
翳る ぼくの心に
きみの笑顔で
ぼくの心は晴れ渡ってゆく

いつまでも
そばにいて欲しい
きみは
ぼくの太陽


おとことおんな

辺りは静まり返り
少しの虫の声と
灯りが消えかかっている街灯
ちらちら光る星

そんな真夜に
おとことおんなは
肩を並べて座っていた

何をするわけでもない
ただじっとそこに
立ったままだった

しばらく沈黙が続いたが
しばらくすると
おんなは口を開いた

「あなたはみんなに優し過ぎる。
 わたしだけに優しくして。でもたまには怒って。」

これを聞いた
おとこは意表を突かれたかのように
言葉を失い
ただただ苦笑いで
その場を繕うのに
精一杯だった

そうして
おとことおんなの間を
繋いでいた糸は
プチンと切れたようだった

おとこは
叶わないとわかっていたが
時が戻って欲しいと願った

おんなは
何を考えていたのだろう
終わったというようにも見えた

おとこには翳りが
おんなには光りが

おとことおんな
それは不思議な生き物
同じ時間を共有しているようで
実はそうでは無いのかもしれない


別れの予感

毎日のように
あなたと
連絡を取っていたのに
突然 ぷつりと
連絡が途絶えてしまった

別れの予感

それは
前触れもなく
やって来る

別れの予感

こんな日が
突然 やって来るなんて
想像もしていなかった

別れの予感

満たされていた
心が 空っぽになり
喪失感だけが
襲い来る

別れの予感

出会った時から
避けられぬ
運命(さだめ)だったのだろうか


あなたと…

あなたと
会えなくなる日が
こうして
来るなんて
思いもしなかった

揺れる心
惑う頭
震える手

時に 思い出しては
何も 考えられなくなる

忘れようにも
忘れることの出来ない
あなたとに記憶

”さよなら”をするのが
こんなにも
苦しいなんて…

あなたと
会えなくなった日
わたしの中の何かが
すっと消えた


最後だとわかっていたなら

あなたに
会うのが
最後だと
わかっていたなら

もっと
”ありがとう”を
伝えられたら
良かった

あなたに
会うのが
最後だと
わかっていたなら

ちゃんと
”さよなら”を
出来たら
良かった

あなたに
会うのが
最後だと
わかっていたなら

恥ずかしがらずに
”好き”と
言えたら
良かった

あなたに
会えなくなって
リグレットが
ぼくの心を
支配した


たくさんの”ありがとう”を君に

いつかは
終わりが来ると
知っていた

その瞬間
君との
思い出が駆け抜ける

もう遠ざかってしまった君
心が離れてしまった君
会えなくなって
初めて気付く
これが”恋”だったと…

最後に
たくさんの”ありがとう”を君に


忘れることの出来ないきみ

もう 会えなくなって
幾年幾月が過ぎるのに
まだ 僕の心の中に
忘れることの出来ない
きみがいる

忘れようと
思えば思うほどに
きみの声
きみの笑顔
きみの姿が
僕の心の中に
蘇ってくる

それが時々
僕の心を
苦しめ縛ったとしても
決して忘れることは
出来ないだろう

忘れることの出来ないきみ
そして
再び訪れることのない時間(とき)


いつまでも きみと

空間~光と陰~

きみといる時間は
あっという間だ
その時間に
ぼくは幸せを感じている
いつまでも
ずっと続いていて欲しい
この時間…

きみは部屋を出る
残されたのは
この広い部屋と
空っぽになった心のぼく
ひとりぼっち
淋しさで胸がいっぱいで
きみを想う…

また
きみに会いたくて
一日一日を
生きているのかもしれない
この瞬間
ああ
きみが恋しい…

こひわづらひ

ぼくは きみに
こひを
してしまったやうだ

どこへいても
なにをしていても

きみのことが
あたまから
はなれなひ

こころが
きみに
つながれているやうだ

このくるしみ
だうしたら
いいのだらう?

”すき”といふ
かんじゃうがなければ

このくるしみ
かんじずに
すむのだらうか?

悲しき恋の物語

こんなにも
君を
愛しているのに

”好き”や
”愛している”を
伝えることが出来ない
このもどかしさ
この苦しみ

実ることのない
悲しき恋の物語

臆病な僕に
せめて
片想いだけさせて欲しい…

愛のかたち

きみの
その笑顔
きみの
その瞳に
僕は
吸い込まれてしまいそうだ

きみとの
くちづけ
きみとの
契りも
僕にとって
きみとの
愛のかたちなのだ

目まぐるしく
過ぎていく
この時間

時を止めて
いつまでも
きみといたい


”愛の夢”へのオマージュ~F.フライリヒラートの詩に基づく~

君よ
僕の
愛しき君よ

僕に
”愛の夢”を
見せてくれた
君よ

君は
愛せるだけの
全てのものを
愛するが良い

やがて
その時が来て
僕が
天へと旅立つ時

君が
僕の前で
泣き叫ぶ姿が
目に浮かぶのだ

だから
愛を大切に
育てて欲しい

その心さえあれば
きっと
君の心は
いつまでも
光り輝き続けるだろうから

もしも
君の心に
寄り添ってくれる
人に出会ったら

君は
その人のために
尽くしてあげて欲しい
けれど
その人に
優し過ぎてもいけない
しかし
その人を
悲しませてもいけない

また
あなたの
発する言葉にも
十分に
気を付ける必要がある

なぜなら
悪意のある言葉は
とても容易いものであるからだ
思っていなくても
悪意のある言葉を発した時

君の心に
寄り添ってくれた人は
悲しみに拉がれ
君のもとを
離れて行ってしまうのが
僕には目に浮かぶのだ

君よ
僕の
愛しき君よ

僕に
”愛の夢”を
見せてくれた
君よ

君が
僕の前で
泣き叫ぶ姿など
想像したくはない

だから
君は
愛せるだけの
全てのものを
愛するが良い

ーF.リスト作曲「愛の夢 第3番」に寄すー


恋心

今まで
抱いたことのなかった
この感情

初めて
きみに出会った時は
まだ その感情に気付きもしなかった

いつしか
きみに会えば 会うほどに
この 感情が膨らんでいくのに気付いた

それは
きみに 恋をしてしまったということ

だけど
この想いを伝えてしまえば
きみとの関係が壊れてしまいそうな不安

恋心
きみには伝えず
僕の中にしまっておこう


愛とは…

愛を乞う
人がいる
ひとりぼっちの
心を灯す
愛を乞う
人がいる

愛を疑う
人がいる
心惑わされた
淡い期待に
愛を疑う
人がいる

愛を導く
人がいる
この地球(ほし)で
たったひとりの
愛を導く
人がいる

愛を
乞い、疑い、導き。

愛とは…
人それぞれ
かたちは
違うが
確かに存在する
尊いもの





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