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大きくなった文字と私

最近やっていることが読書しかないのでどうしても本のことばかり書いてしまう。

今日も図書館へ向かい,借りようと思っていた本と適当に手に取った本を数冊借りた。いまのところ,読書という行為が久しぶりなこともあって,昔読んでいた本を懐古してばかりいる。読んだことのない本はあまり借りていない。私が一番本を読んでいた時期というのが,小学生から中学生までの間で,どうしてもそのときに読んでいた本ばかり手に取ってしまう。だから今日も児童書コーナーへ出向いてきた。子ども向けの低い本棚から当たり前に顔が飛び出るし,顔がきついとよく言われるので児童書コーナーにいるママたちにはきっと警戒されてるに違いない。今日は時間帯がよかったのか子ども自体いなかったけれど。
小学生のころは大きかったハードカバーの本も,読むのに何日もかかった児童書にしては厚めの本も,ぜんぶいま見ると小さくて,こんなもんだったかしら,と思ってしまう。私がよく読んでいる『安房直子コレクション』シリーズも,見た目には結構厚くて300ページほどあるのだけど,一文字ひともじが大きくて,ページの余白も多いから,すぐに読めてしまう。中学,高校に上がってからはちいさい文字を追うことのほうが増えたから,こんなに文字が大きかったんだっけ,と不思議な気持ちになる。これを読んでいた当時は,自分にしては厚い本を一生懸命母親のところへ持ってきて,「これを借りたい!」なーんて言っていたはずなのに。

文字が大きくなったのか,私が大きくなったのか。
嫌でも体は大きくなるし,読書をしないにしても歳を取るにつれて目にする文字は小さくなる。教科書もそうだし,どこかに提出する大事な書類とか,結婚式や同窓会の招待状,ポストに勝手に入っているチラシなんかも全部そう。だから久しぶりに児童書をひらくと,文字が大きく感じる。思っていたよりもすぐ読めてしまう。寂しいような悲しいような,どこかそんな気持ちになる。でもたぶん,私の心は割とすぐに子どものころに飛んでいけるから,そういう思い出の本を読むたびにむかしの気持ちをふと思い出す。
児童書コーナーに行くと,ああこの本も,これも,読んだことあるなというのがいっぱいあって,むかしの私が結構な読書家だったことを思い知らされる。それに比べて全然本を読まなくなってしまって,自分がおもしろく読めそうな本の探し方とか,すっかり忘れてしまった。だからいまは読んだことのある本を読みながらリハビリ中。毎日なにかしら本を読むのは楽しいです。

〇おすすめの児童書シリーズ(押しつけ)





気が向いたら、どうぞ。そこまでの感情にさせられたなら嬉しいです。