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コーヒーと本さえあれば幸せ。読書メモ②「反応しない練習」

前回の読書メモ①は初の読書メモで、自分用の覚書きだったのですが、たくさんの方に読んでいただけて、嬉しかったです。

もう一つ良かったことは、アウトプットすると、やはりいつもよりも内容が定着するという実感を得たことです。読んでるだけだと、せっかくのいい内容も右から左になりがちです。でも後でアウトプットしないといけないとなると、大切な所に線とか引いて、メモをとったりします。いつもとは心構えが違います。

それで思い出したんですが、よくセミナーとかに出ると、講師のありがたい話だけではなくて、必ずワークショップとかもついていますよね。後日振り返ると、結局自分からアクティブに動いたワークショップのことしか覚えていなかったりします。だから受け身じゃなくて、自分からアクティブに体験するのって大事なんですね。

ということで、今回読んだ本はこちら。草薙龍瞬さんの「反応しない練習」です。20万部売れているベストセラーです。お読みになった方も多いのではないでしょうか。かなり遅れましたが、私もやっと読みました。数年前にフランクフルトのブックメッセで見かけた時から気になっていたのですが、なかなか今まで手に取れていませんでした。

まずはタイトルの「反応しない」というキーワードに惹かれました。普段、仕事でいろいろな人と関わる中で、どれほど私は反応しすぎて疲れていることかと思ったのです。ちょっと問題があるだけで、劇中人物のように「オーマイゴット!」と大袈裟に反応して、怒ったり、焦ったりしてしまう自分。こんな自分から卒業したい!と思いました。なぜなら、ちょっとした問題は毎日起こり続けるからです。それに一々大袈裟に反応していたら、こっちの体力と気力が持ちません。長く続けるためには、なんとか心の持ちようを変えないといけません。嫌なことはスルーできる技法が知りたいと思いました。

この本には思った通り、ムダな反応をしないクールな人になるヒントが盛りだくさんでした。これからもずっと使っていきたいと思った心をリセットをする方法をここにメモしておきたいと思います。

まず、人の心が外部の出来事に反応してしまうのは、普通のことのようです。これが「嬉しい」とか「楽しい」というポジティブな反応ならいいのですが、問題はイラッとしたり、ムカっとしたり、嫉妬したりという苦しいネガティブな反応の時です。

ネガティブの反応を最初にしてしまうのは仕方がないとして、それにいかに早く気づき、素早くリセットして、もとのニュートラルな状態に持っていけるかが勝負です。

リセットする方法はなんと、自分の心の状態をきちんと見る(把握する)だけでいいそうです。え、それだけでいいの?目から鱗でした。不思議なもので、自分で自分の状態を把握すると、ネガティブの反応は抑えられるそうです。

把握する方法は3つあって、1)「私は今怖いのだ」等と言葉を使って心の状態を確認する「ラベリング」という方法、 2)目を閉じて体の感覚を意識する方法(マインドフルネス)、3)自分の状態を「貪欲」「怒り」「妄想」の3つのどれかに分類する方法があるそうです。

瞑想の時など、よく呼吸に意識を向けたり、お腹の上下運動に意識を向けたりしますが、それが「妄想」を止める役割があるということを初めて知りました。「体の感覚」は今ここにあるもので、実態のない「妄想」とは別のものだからだそうです。

本の中で一素晴らしいと思った技法はこちら。

「心の半分を前に、もう半分を後ろに使う。」

「反応しない練習」より

相手を理解するために心の半分を使って、残りの半分で自分の反応を見るという技です。相手を理解するように努めつつも、自分の状態も常に気にかける。

反応しやすい自分の心を見張るという技法を早速取り入れて、1週間生活してみました。確かに効果があるようです。先日レジで少しムッとしたことがあったのですが、自分で素早くその感情を察知できました。「私今イラついてるんだ。」するとそのまま怒りは鎮まっていきました。

心のゴミを捨てて、静かな安らぎのある状態になる。すっきりと晴れた青空のような状態を保つのが目標です。

この本は繰り返して何度も読みたいので、文庫本でも買いたいと思いました。デジタルで読んで、本当に気に入ったものだけ紙の本で買う作戦です。厳選された本のみ私の本棚に並べるのですが、この本はその1冊になりました。

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