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強迫性障害の外泊事情 〜ホテル編〜


8月に2泊3日で大阪へ行ってきた。

その間にお世話になったホテルが素敵だったのでぜひ紹介したいのと、
強迫性障害の私が外泊するときのホテル選びや持ち物、滞在中の様子などを一緒にお伝えできればと思っている。




外泊の予定が決まったら、まずホテルの予約をする。
大体ネットで写真や口コミを見て決めるけど、
私がホテル選びで重要視している点は以下である。

  1. 水回りの清潔さ

  2. 部屋の広さ

  3. ベッドのサイズ

外資系のホテルはこの全てをクリアしていることが多いので安心。
ただ、ビジネスホテルや観光地のホテルはなかなか難しいこともあって、よくよく調べないといけない。




1、水回りの清潔さ

私は水回りについて、異常なくらい重要視している。
私には不潔恐怖・洗浄強迫が付き纏っているので、1日に何度も手洗いをする。
特にコンタクトレンズを取り扱う前後の時間は、手洗いにかなりの時間を要する。


手を拭くのはタオルではなくペーパータオル。
自分が信頼しているペーパータオルでないといけない。
(紙質、触り心地、素材、見た目など)

そのペーパータオルを何枚も何枚も使用する。
このSDGsの時代に本当に申し訳ないのだけど、こればかりは自分優先で行動しないと次に進めないのである。

水回りが清潔でないと、
物を置くスペースがなかったり、不潔さに気が散ってしまって、
結果全ての工程が増えてしまい、
コンタクトに関する作業が困難になってしまうのだ。

たまに古いホテルで、ひねって水を出す蛇口があるけど、
あのタイプは完全NG。

不潔恐怖・洗浄強迫がある私は、
手洗いの時に手のどの部分を使うか優先順位を決めている。

例えば、
「水栓を触るのは手の甲、洗浄液のボトルを触るのは親指の第二関節と中指の第二関節あたり、コンタクトに触れるのは人差し指の第一関節と中指の第一関節よりう上、ケースの蓋に触れるのは小指」とかね。

ひねって水を出すタイプは、
力の入れ具合とか諸々考えて、どうしても手を握る形にしないといけない。
そうなると手洗いの回数も倍以上になってしまう。だからNG。
ただでさえ旅先で慣れない環境ということで普段以上に手洗い多くなるのでね。

で、割と多いのがユニットバスタイプ。
バストイレ別で独立洗面台が1番ベストなんだけど、
ユニットバスタイプでも
衛生面と水栓の形がクリアしていたらOKにしている。

今回のホテルは洗面とトイレが同じ空間にあったものの、
衛生面、広さ、水栓、全てクリアしていた。



このくらい広々していると本当にありがたい。
ペーパータオルや色々と洗面周りに置きたいのだけど、
洗面周りが狭かったり個人的に清潔でないと感じたら
部屋の棚の上なんかにペーパータオルを置いたりして行き来しなくてはいけない。これがまた大変で。

洗面での作業を想定して、
この部屋でいかに生活するかを第一に考える。
それがクリアしたら8割はOK。



2、部屋の広さ

別にスイートルームじゃないといや!という訳ではない。

ある程度の広さがあればいい。
というか、狭すぎなければいい。

なぜ広さが必要なのかというと、
洗面での作業を行う時に、
必要な物を洗面台に置けなかった場合に部屋の方に置くことがある。必要なものがバラバラにしか置けないことがあるのだ。
その為、あちこち動き回るときに部屋が狭いと腕がぶつかったりと動きが制限されてしまうからだ。

大事な作業をしているときに
壁や物にぶつかってしまうリスクを減らしたい。

広さがある=ぶつからないわけではないけど、
体が緊張した状態なので、
いつも以上にふとした刺激に敏感なのである。
(音にも敏感で、話しかけられたりするのは絶対NG。その時は好きな音楽もNG。)


3、ベッドのサイズ

これは私一人の時はあまり重要ではなく、
パートナーとの外泊時に気にするポイント。


2人宿泊でホテルのプランを検索していると、
たまにセミダブルの部屋もヒットする。

個人的に2人でセミダブルは地獄。
パートナーと暮らす前は互いの部屋に泊まることがほとんどだったから、
シングルベッドに2人で眠ることはあったけど、
全く安眠できず、身動きも取れず。
なんなら体半分落ちてた。

これは体格や体型にもよると思うけど。

ホテルという普段と違う環境では、
いくらふかふかのベッドでお高い枕を用意してもらっていても、私は熟睡できないのである。

そんな環境下が分かっていながら狭いベッド選択をするということは、
今回は不眠の旅にしたいです!と言っているようなもの。


ただ、今回ダブルの部屋だったけど、
私は1日目眠れなかった。
仕方ない。
いくらベッドが広くても眠れないものは眠れない。
これはベッドのせいじゃない。

せめてセミダブルは回避したい、という強い意思を持ってホテル選びすることに意味があるんだと自分を納得させている。

ちなみにパートナーは今回のお部屋の寝具を大変気に入っており、連日爆睡していた。何より。





上記以外にも
細かい気遣い点はたくさんある。

自分の物を置く場所は必ず除菌シートで拭く。
さらにその上にティッシュ。
ティッシュの上にアクセサリーが置いてある感じ。

床に直接物を置かない。
靴は玄関先で必ず脱ぐ。
→ホテルの部屋って境目ないし、結構全面を靴で移動する人多いイメージ。海外では当たり前なんだろうけどね。

洗面台で使うハンドソープは必ず持参。
ちなみにハンドタオル2箱、ティッシュ1箱も持参。

キャリーケース内は
綺麗なもの・衣類を半々で分ける。
それらは全てファスナー袋にパッキング。
で、液漏れしそうなものは別でカバンに収納。
(ハンドソープ、ヘアオイル、化粧品など)

かなーり荷物多くなります。

でも、こうするしかできない。
こうすることで最低限の心の安定を図っている。

これらをすることで「心地いい」わけじゃない。
ドッと疲れてしまう。

ホテル滞在時だけじゃなくても、
毎日強迫行為をしているので十分疲れている。

だけどやるしかない。
やらないと次の行動に進めないのだ。




「ホテルで過ごす」を選びたくなるホテル


ここまで何となく暗いイメージの記事になってしまって反省。

今回のホテルは、
病気特有のこだわりがある私の観点から見ても、
そうじゃなくても、
最高に過ごしやすいホテルだった。


ホテル全体がアート空間で、
エントランスから他にはない雰囲気だった。
部屋数も少ない。

スタッフの皆様全員親切で、程よい距離感。
おすすめスポットを教えてくれたり、
ホテルのことも色々話してくれた。

美術館のような階段。




屋上を開放していて、
テーブルと椅子も用意してくれているので
お酒やおつまみを持ってきて過ごせたりもする。
景色が最高だった。

中央公会堂



部屋の中にもアートが散りばめられていた。
一つ一つのインテリアにこだわりを感じた。
今回泊まった部屋にはバルコニーがついていて、
そこでもゆっくり過ごすことができた。

蚊取り線香も用意してくれていた。


それと最高だったのが、
シャワールームにBluetoothが対応していて
好きな音楽を聴きながらシャワーを浴びれる。
これ結構想像以上に最高だった。
個人的にはバスタブがないのも良き。


シャワールーム初でした。





今回は観光目的で宿泊したけど、
観光はしなくても
自分時間を過ごしたり、
非日常を味わうためにリフレッシュで訪れたり。
そんな時にここに来たい。


「ホテルで過ごす」を選択して、
最高に満足できる空間だと思った。


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