休養と時間

身を粉にして働くことは周りから聞くと美談に聞こえるし、日本においては美徳として考える人も多い。自分も飲食業のダブルワークというほぼ休み無しの生活をした経験から考えた自分の身体のこと。

職人はアスリートと同じ

最近よく耳にするようになったこの言葉。1つのこと
を極める者として同類であるという風に私は理解している。職人ならその技術をアスリートならそのスポーツを極める。これは非常に大切だと感じている。料理人という職人において調理の技術や美味しい料理を作ることは大切である。

では、少し見方を変えてパフォーマンスに目を向けてみる。アスリートは試合で最高のパフォーマンスを発揮する為に日々のトレーニングに努力を積み重ねている。料理人も同じように日々の仕事に努力を積み重ねていると思う。
そしてもうひとつアスリートは最高のパフォーマンスを発揮する為に身体のケアを大切にしています。栄養バランスを考えた食事や日々のストレッチ、睡眠などなど1つの練習に試合や大会にむけてトレーニング以外の部分において自分の身体や時間を大切にしているように感じます。

しかし、料理人を見ると自分の身体や時間を大切にしているとは思えない人が多い。1年前までは自分もそうでした。
仕事終わりと定休日に他店で体力まかせに働いていました。するとやはり免疫力が下がって病気にかかりやすいし、睡眠不足から目にくまが出来、疲れもとれません。身体はダルく頭は回らないしそれでもなんとか店を回していましたが、その状況下で最高のパフォーマンスが出来ていたかと言うと疑問です。

そしてアスリートが自分の身体をそのようにするでしょうか?追い込むことはあっても追い込んだ分しっかりケアをしています。それぐらい自分のパフォーマンスを上げる為には自分の時間と睡眠や食事、運動などのケアが必要なんだと思います。

なぜ睡眠と自分の時間が大切か?

一番は身体を休め身体を良い状態に保つためです。そうすれば病気などで身体を壊すリスクも減らせれます。睡眠不足、慢性疲労の状態で作る料理と健康的な状態でつくる料理では、圧倒的に個人にとっても店にとっても後者の方が良いに決まっています。

そして睡眠と同様に自分の時間も大切です。
例えば、仕事での学びやまとめを整理したりする時間や将来を考える時間の確保ができる。
掃除、洗濯、炊事、食事など後回しにしまいがちな自分自身のことに時間を割き生活の質を上がる。などです。
「もっと時間があれば。。。」と思うことに時間を作ることができるということは、有意義な人生を送る上で必要不可欠ではないのかとおもう。

若いうちは無理がきいても歳を取るにつれて体力の低下が始まり現場に立つことが難しくなる。そこでの差は若いときの身体と時間の管理の積み重ねに他ならないと思います。

良い仕事は良い身体から

自分の力を発揮するのは、自分自身。
その力を発揮する上で必要なのは、頭と身体。
では、その頭と身体を一番知っているのは誰か?紛れもなく自分しかいません。自分で自分の身体や時間を大切にしないで、良い仕事はできないと私は考えておます。もちろん人それぞれ時間や身体の使い方は違うので一概に言えませんが、少なからずその要素はあるのだと思います。
良い仕事は良い身体から。

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