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長女と僕のお約束。

今回は、アキさんに(半ば無理矢理)リクエストを貰ったので、書いていきます。

アキさんのnoteはコチラ

お題は家族のほっこりする話。

「ほっこり」の定義というか、何を書けばほっこりしてもらえるのか分かんないので、ちょっと違ったらごめんね。


長女と僕のお約束

いつから始まったのかは忘れちゃったけれど、長女と僕の間には1つのルーティンというか、「お約束」が存在する。

お約束と言えば、僕はダチョウ倶楽部の熱湯風呂を思い浮かべるんだけど、みんな知っているかな?

簡単に説明すると、

熱湯の入った浴槽に「押すなよ!?」と言いながら跨がって、誰も押さないと押せよと怒って、押したら押したで、熱湯に落ちて「押すなよ!」と怒る。

そんな誰もがオチまでの流れを理解していて、安心して笑えるお笑い、それが「お約束」。

熱湯風呂に至っては、熱湯に落ちて文字通り「オチ」になるんだから、もう一点の曇りもないお笑いだよね。

そんな名人芸とは比べようもないクオリティだけれど、僕と長女の間にもお約束がある。

それは妻の入浴時にスタートする。


内緒ね

みんな、つまみ食いってする?

作り終えた料理なんかがキッチンに置いてあると、お腹が空いてなくてもチョコっと食べたくなることがあるよね。

あの気持ちはなんだろ。

その日も夕食のために作ったおかずがキッチンに置いてあって、キッチンの守護者である妻はお風呂に入っていた。

子どもたちには高くて見えない位置だとしても、大人の僕には丸見えで、やっぱりお腹の虫には抗えない。

「鬼の居ぬ間になんとやらだ」

誰も見ていないことを確認すると、少しだけ指で摘んで、パクっと口に放り込む。

見つからないようにキッチンの端でモグモグモゴモゴ、味なんてのは二の次で、そのドキドキ感がたまらない。

味が二の次なんて失礼な話だな。

でもね、

誰にもバレないように隠れてコソッと食べてるはずが、何故か長女にはいつも見つかってしまうんだ。

そして、そこからが長女と僕のお約束。

娘「ねぇ、何食べてるの?」

僕「んー、食べてないよ」

口を開けないようにモゴモゴ話す僕を見て、確信を持った顔でニヤッと笑うと、

娘「アーンして」

もうダメだね。

警察24時なら「ベテラン警ら隊は不審な動きを逃さなかった」というアナウンスが流れる展開だ。

もう逃げ切ることはできないと悟った僕は、長女に口止め料を払う。

僕「じゃあ、内緒ね?」

娘「うん、内緒ね」

口の前で人差し指を立る「ナイショ」というポーズは誰が考えたんだろ。3歳の娘がすると、可愛さが5割増しになるね。

僕は口止め料として、夕食のおかずをちょっと摘むと、長女の口に放り込む。

そして、確認のためにもう一回。

僕「内緒ね?」

娘「うん、内緒ね」

口止め料を含んだ口の前で、例のかわいいポーズをする長女。契約成立、まぁこれで一先ず安心。

だと思うでしょ?

かわいいポーズを決めた長女が不敵な笑みを見せたかと思うと、一直線にお風呂場へ、

そして一言、

娘「ママー、パパから内緒の貰った!!」

戦国時代並みの謀反の早さ。

昨日の敵は今日の味方、今日の味方が明日の敵であることを育児から学ばされる。

、、、なんてね。

「パパー、ママに内緒って言ってきたよー」と笑いながら走り寄ってくる長女を抱っこして、

「内緒を言ったらアカンやん、裏切り者ー」と言って笑い合う。

そこまでが長女と僕のお約束。

おしまい。


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