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悔しさと誇らしさと。

How's it going? みなさんこんにちは!
大宮玲央奈です。


今までで一番悔しかった試合は?

そう聞かれてすぐに思い浮かぶ人ってどのくらいいるのだろう。
私はそう聞かれたときにこれだ!というものが思い浮かばなかった。


いつも戦っているリーグ戦での自分のプレーに納得できなくて試合から帰ってきて眠れずに、ソファで何度もその試合を見直してたら朝になっていたあの日。

試合に負けて優勝を逃したあの日。

途中交代して試合に出たのに、プレーが酷すぎて途中交代させられたあの日。

大学4年のインカレで優勝候補だった私たちが初戦で敗退したあの日。

嬉しい思いと比べると、数え切れないほどの悔しい思いを経験してきたが、どれが一番か?と言われたらすごく難しい。
その中でも今までサッカーをしてきて、悔しさや嬉しさや色々な感情が押し寄せて、一番心が揺さぶられた90分の出来事について書こうと思う。

2016年5月8日

それは2016年5月8日に行われたプレナスなでしこリーグ1部第8節の試合で、
私はAC長野パルセイロレディースというチームに所属していてホームでINAC神戸レオネッサを迎えた。

当時INAC神戸は現役なでしこジャパンを多数擁するスター軍団。
私たち長野パルセイロは2部リーグから昇格して1部リーグ初参戦のいわば、雑草軍団だった。

現役なでしこジャパンの選手たちが一度にたくさん見れることとゴールデンウィークということもあって、ホームスタジアムにはシーズンのリーグ最多記録となる6,733人の観客動員を記録。
同じピッチにいるはずの選手同士の声も聞こえないくらい大歓声に包まれていました。

そんなサッカー選手としては最高の環境で、私はスタメンとして試合に出場しました。
入場したときの高揚感は今でもよく覚えていて、サッカーをしてきてとても幸せな瞬間のひとつでした。

HTで交代

INAC神戸のメンバーは2011年の女子ワールドカップで世界一に輝いたメンバーが6人、韓国代表が1人、あとは年代別代表選手たちという豪華な顔ぶれで、当たり前のようにINAC神戸ペースで試合が進んでいきました。
やっぱり代表選手は違うな〜としっかり差を見せつけられるような内容だった。

自分のプレーはというと、素晴らしい環境とは反対に良い出来ではありませんでした。
試合をしながら自分でもこれは交代するかもなと思ってしまうくらいの出来でした。
今思えばそんな風に試合中から考えてること自体がもうダメなんですけどね!

前半で0−2
そして私もハーフタイムで交代

芝生もきれいで最高なスタジアム
約7000人もの観客からの大歓声
代表選手たちとの対戦

私はたった45分で終えました。
不甲斐なさと悔しさと情けなさ。
ビブスを着て全然疲れていない体でベンチに座って試合を見る自分自身への腹立たしさ。
残りのベンチメンバーのウォーミングアップにも参加せず1人ベンチに座っているときの孤独感と不完全燃焼。

本当に悔しかった。

後半の大逆転劇

前半0−2で折り返しましたが、後半は私と交代して入った選手がいい動きをしていてカウンターで攻め込める回数も増えていました。
そして50分、長野のキャプテンが気迫のヘディングシュートを決めるとそれまでINACペースだった流れが一転。

自分がピッチにいない悔しさを後半に入ってからずーっと感じていました。
それと同時に一気にスタジアム全体の空気がガラッと変わったことも感じていました。

そしてFWの選手の個人技からなんと2−2の同点。
スタジアムにはますます異様な雰囲気が漂い、まるでホームゴール裏の大声援に吸い込まれるかのように3点目が決まりました。

今でも語られているけど、あの時は本当に魔物が住んでいたと思う。(笑)

正直この時の私は
悔しさよりも嬉しさや仲間への頼もしさ、このチームにいれる誇らしさの方がほんの少しだけ上回っていた。

ピッチにいれない悔しさよりも、ピッチで戦っている仲間たちに向けてベンチという1番近くで観戦しているサポーターのような感動の気持ちすらありました。

上回っているというよりも、
悔しさ5、誇らしさ5.1
自分の感情が少しキャパオーバーした感じだったかもしれない。


試合終了の笛が鳴った時、私は泣いていました。


それが悔しさの涙なのか、感動と嬉しさの涙だったのかはわからない。
でもなぜか涙がでていました。

表しようのない気持ち

この90分間の気持ち
いや、もしかしたらバスでスタジアムに入ってバスから眺めたサポーターたちの入場待ちの長蛇の列をみたときから始まっていたのかもしれない。

たかがなでしこリーグ1部のリーグ戦の中のひと試合だったかもしれないけれど、私の中では間違いなく特別な試合となった。


チームスポーツの素晴らしさ、1人のアスリートとしての悔しさ。
ここで悔しさを持たないと競技者としては成長しないと思うし、悔しさが成長の糧となる。


悔しさと嬉しさの混在。
どんな言葉を選べばいいのか難しくて表しきれないけど、あの時の私はそんな感じだった。

今はまだ現役だから悔しさの方が勝っているけど、自分がサッカーを引退をしてあの試合を振り返るときは感動の方が上回っているんだろうな。
それともまだ悔しさが勝ってるのかな(笑)



ピッチに立つとサポーターたちから大きな声援を受けて、なんだってやれそうなパワーが本当に漲るんだから不思議だ。



これだからサッカーはやめられない。



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