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どうも生きづらいと思ったらADHDだった話③〜正式な診断が降りるまで〜

②ではADHDの専門医を紹介してもらうまでの経緯を書きました。
今回はその専門の病院での診察についてです。

●紹介状を持って病院へ

大きな病院だと紹介状が必要なのは内科や整形外科と同じです。紹介状に書かれた情報を元に、先生から軽く問診をされます。
ADHDの可能性があるとのことだが、思い当たる節があるか、幼少期はどんなだったかなどです。この問診に関してはサポートの方が行い、その後担当の医師と話すケースもあります。
問診後、やはりADHDの可能性が高いとして正確な検査を受けることになりました。私が受けたのは大まかに2つです。

●IQを検査する「WAIS−Ⅲ」

まず1つ目、「WAIS−Ⅲ」という知能検査です。いわゆるIQテストですが、このテストによって自分の得手不得手を知ることができます。

ざっくり言うと、発達障害は得意なこと、苦手なことの差が大きい場合が多いです。IQが高いから、低いからではなく、IQの凸凹が問題なのです。

さて、このテストですが大分時間がかかります。大体2時間程度見ておいた方が良いです。項目が非常に多いためです。単語、類似、知識、理解、算数、数唱、語音、配列、絵画、積木、行列、符号、組合せと16種のテストがあります。

テストは診察とは別室で心理士の方と一対一で行いました。

テスト内容の詳細については気になりましたら検索してみてください。わかりやすく載っているところがあります。こことか(雑ですみません)。

https://h-navi.jp/column/article/725


テストは結果、時間だけではなく態度も見られています。そわそわしているとか、脚を組んでいるとか。脚を組まないと腰が痛いとか、そういう事情がある方はテスト前に説明したほうが良いかと思います。

結果の渡し方は病院によって違うようです。詳細に教えてくれるところもあれば、概要だけのところもあるようなので不満があればテスト結果用紙を持って別の病院へ切り替えるのもおススメします。病院の相性大事。

●親による問診票と医師との面談

次に私が行ったのは幼少期についてのアンケートを親に書いてもらうのと、それを元にした面談です。この時注意すべきなのが、親は意外と子供のことを知らないということです。

自分の中ではすごく困っていたこと、たとえば学校のプリントを紛失するとか、片付けがうまくできないとか、こだわりが強かったものとか。細かいことは「ほかの子もあんな感じだし」とスルーされてしまう可能性があります。

片付けができないのレベルが、ただめんどくさいからではなく、優先順位付けがわからない、タスクが多くて何から手をつけたらいいかわからない、片付ける場所を決めてあるのにできないというのでは程度が違います。

こだわりについても、「本当は◯◯が良かった」「どうしてもあれが嫌だ」とかはただの我儘として片付けられてしまう可能性があります。

もし親の問診票や幼少期のアンケートを求められたときは必ず書き終わったあとチェックしてみてください。親からただの一過性のものと捉えられ、幼少期に怒られたことで大人になってからは無意識のうちに隠して誤魔化していることもあるかもしれません。
幼少期に言語化できなかった違和感が今もあって引きずっているなら問診票に書いてしまいましょう!

上に少し出しましたが、私の場合は親も知らなかった幼少期の悩みはこんな感じです。

・ランドセルは黒がよかった。(性別によって色が決められることが理解できない)
・書道教室で使う文鎮が毎回同じものじゃないと嫌。
・自分の部屋が散らかっていても勝手に物を触られることが耐えられない。
・スカートを履くことに耐えられない。(今は問題なし)

何か自分の物を触られることに関しては、私の場合自分の部屋にあるもの限定です。どこに何が置いてあるのか大体わかっているのに勝手に動かされる、あったはずの場所から移動しているというのが多大なストレスを感じます。

こういったこともこだわり行動の中に入るようなので遠慮なく書きましょう。

●問診票を元に面談

親が書いた問診を元に面接が行われます。今までの学校での様子、当時困っていたことなど。また、家族関係についても聞かれました。推測ですが、私はこの面接でASD傾向ありと診断されたと思っています。中学では特にいじめなどではなく、ただ同級生と話すのが嫌で学校に行かなかったり、高校になって学校へは行ってもあまり人と深く付き合うことはしなかったので。

ちなみに、この面談中も様子を事細かに書かれますので何か事情がある場合は先に申告しておいた方が良いかと思います。

●約3ヶ月、やっと診断結果が出る

最初に鬱かもと思って病院に行って約3ヶ月、ようやく正式に医師からテスト結果が出て不注意型のADHDと診断されました。あとついでにASD傾向あり。幸いにもIQは平均を満たしているのでなんとか社会に出て働けてるんじゃないでしょうかという結論に至りました。
言語能力は割と良かったので職種が合っているのも幸いしたかと思います。苦手な分野を使う職業だったらきっと働けていないでしょう。色々と運が良かったです。

次は診断がおりてから家族に話をするまでと、障害者手帳についてでも書きますね。

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