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「熊野牛王神符」の神罰【和樂web】

コロナ禍で話題となったアマビエさまの護符のように、日本には昔から、神仏のお姿や言葉を書いた札には力が宿り、見えないものから守ってくださる、という文化が根付いています。

和歌山の熊野三山(「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」)にも「熊野牛王神符」(くまのごおうしんぷ)と呼ばれる護符が伝わっており、厄災除け・病気平癒に大きなご利益があるそうです。

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こちらは昨年12月、「熊野速玉大社」を訪ねた際に授与所で購入した「熊野牛王神符」です。
48羽の八咫烏(やたがらす)が「カラス文字」で「熊野山宝印」という言葉を表しています。

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意匠の違うこちらは、「熊野那智大社」の「熊野牛王神符」です。
元旦の未明、那智の滝の秘所の若水を汲み、それを使って版を和紙に摺っておられる護符だとのこと。

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和歌山県北部・海南市の「藤白神社」は熊野古道の神域への入り口「一の鳥居」なのですが、こちらにもまた違った意匠の「熊野牛王神符」が伝えられています。

神の使いである八咫烏の「カラス文字」と、神社さんそれぞれに違うデザインの不思議に惹かれて詳しく調べてみたところ、この「熊野牛王神符」には誓約書として使った場合、恐ろしい神罰がくだることもわかってきました。

「誓いを破れば熊野のカラスが死に、その神罰によって本人も血を吐いて死ぬ。しかも地獄に堕ちるため、死後もやすらぐことがなく永遠に苦しみ続ける」
そう信じられていたのです。

そんな「熊野牛王神符」の記事を「和樂web」にて書かせていただきました。
そもそも八咫烏って何者?というところから始まり、時代によって「熊野牛王神符」の意味が変わってゆくことをご紹介しています。
(アイキャッチ画像は浅井長政とその父が「熊野牛王神符」に書いた誓約書です)
読んでいただけると嬉しいです。


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