遊び心【西国三十三所・粉河寺】

3月28日、丸高稲荷神社に参拝した日は、粉河寺にも回りました。和歌山県紀の川市にある粉河寺は西国三十三所第三番札所で、厄除け観音さまがおられます。
境内は広く、中門に立つ四天王はイケメン揃い。ことに愁いを帯びた表情の毘沙門天は、私のまわりにもファンが多いです。
江戸期の職人さんの遊び心が見られる彫刻、隠し絵のように亀や鳳凰が隠れている立体枯山水もあり、楽しい気付きや発見の多い境内です。

ところで、うちの夫は毎年3月になるとそわそわと落ち着かなくなるほどの桜好き。天気予報と桜開花予想を綿密にチェックし、完璧なお花見の計画を立てようと心を尽くします。
お花見では飲んだり食べたりはせず、写真もほぼ撮らず、満開の桜の中をただ心ゆくまで歩くばかり。（普段は超現実主義なひとです）
粉河寺にはそんな夫のこだわりを充分に満たしてくれるような、見事な桜が咲き誇っていました。

粉河寺本堂。西国三十三所では最大です。

数年前、たまたま居合わせた粉河神社の宮司さんに境内を案内していただいたことがあり、江戸期の職人さんの遊び心は、比較的平和だった時代の産物なのだと伺いました。この令和の時代もずっと戦争のない世であってほしいと、のどかな粉河寺を参拝するたび強く思います。