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本日、俳句短歌日和

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四季折々の俳句と短歌に写真、エッセイを添えています。自然の美しさを感じていただければ嬉しいです。
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記事一覧

妖怪俳句

冬になると詠みたくなるもの、それは妖怪俳句。 「雪女(雪女郎)」「鎌鼬」「狐火」などの妖…

ためらひ傷【短歌】

ほんの数日前まで、庭の南天はいっぱいの小花をつけていました。 空へと上るように咲く白い花…

荒梅雨や木霊のこゑも響き合ふ

梅雨のさなか、高野山の恵光院で長女の二十五回忌法要を営みました。 夫と二人で参列し、読経…

朝涼し義母と些細な言交はす

(あさすずし ぎぼとささいな ことかわす) 和歌山県海南市下津町の加茂神社は夫の実家の氏神…

捩花を伝ふ雫も捩ぢれをり

今年も家の前のアスファルト沿いに捩花(ねじばな)が咲きました。 名前の通り、らせん状に捩…

タロットの「愚者」の天真虹立てり

30年近く美容室を経営しつつ占い師として活動している友人から、 「この講座、向いてると思う…

あぢさゐの風や幽かに雅楽の音

今日は久しぶりにバラバラと大粒の雨。いよいよ関西では遅かった梅雨入りです。 少し前のお話になりますが、6月15日、大阪で会員有志による「蒼海俳句会関西句会」を開きました。 「蒼海俳句会」主宰の堀本裕樹先生は和歌山県出身。今、NHKの「俳句さく咲く!」にも出演中です。 東京を拠点にお忙しく活動されているので、関西に住んでいるとなかなか直接指導を受ける機会がありません そこで関西の会員有志で、まずは関西で句会を立ち上げよう、というお話になりました。 自主的に計画した句会ですの

早苗田を沈めて闇の清らなる

田に水が入り、本格的にカエルたちの声が大きくなってきました。 先日ジョギングに出た時には…

風を生むやうに青葉のなびきをり

新緑の美しい季節、久々に和歌山市の「伊太祁曽神社」を訪ねました。 「伊太祁曽神社」の主祭…

曼殊沙華のおわり

盛りのすぎた曼殊沙華からは、いつも目を逸らしてしまいます。 奔放に反り返っていた花びらは…

停電四夜親しみゐたり虫の闇

火曜日にやってきた台風21号の影響で金曜日まで四日間,、私の住む地区は停電となってしまいま…

見えぬ枷はづれて秋の日暮 かな

夕暮れ時、涼しい風が吹き始めたのでジョギングに出ることにしました。 今年の夏はことに暑か…

暗号めく翅をしづかに秋揚羽

昨夜の雨の名残で、まだ空気の湿ったままの朝。 薄曇りの空の下、咲き終えて子房だけになった…