反芻
あの頃のきらいでみっともなかった私を
無理に振り返って反芻してしまうのは、
誰にも認めてもらえなかった、醜くて独りぼっちだったあの頃の私を救いたいと思うから。
あの頃の私に寄り添ってあげれられるのは私だけだ。
あの頃はあれでよかったんだよ、とひとこと言ってあげたい。認めてあげたい。
過去の自分を許せないと、これから先、人を許せる強さを持っていられないと思うから。
自分の弱さを認めることは怖い。
認めた瞬間、なにかまっくろで悍ましいものに飲み込まれてしまうような心地がする。
それでも、弱さを認めることも強さの一つだと思うから、今日も心の片隅にいるまっくろな私を抱きしめる。
くるしい思いもかなしい経験も、時間が経つとその傷も含めてかけがえないものになるのに、
どうしても忘れちゃうな、くるしさに紛れてわからなくなっちゃうな。
誰かからもらった大きな幸せを小さくちぎって過去の自分に届けてあげたい。
まずは自分が幸せでいることが、他の人を幸せにするための第一歩。
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